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書道 直庵(筆耕所)

天空街道-茂木町-

天空と名づく街道細ければ道にはまりて立ち往生す


けふのことなり
笠間より茂木を越えて黒羽に行かんとす
茂木に入れば牧野にてうまき蕎麦を食す
いよいよ黒羽に向かはんと車を走らせれば いつも通りたる道の通行止めなりて
違う道に入り行けり
予が車にナビのなければ 地図と直感にて走り行けり
くねくねなる道なれど舗装されし道を走り行く
途上「ゆずの里」あり あたり一面ゆずの木の植えられたる
車を降りれば土筆笑ひ梅の舞ひたる春野なり
さらに走り行けば舗装の道の途切れて「天空街道」なる細道となる
行けるや行けざるや・・・
一町(100米)ほど入るにいよいよ細き道とならば
無理なると心得て引き返さんとす
切り返さんとして道の二股なるところにて方向を転換せんとするも
道にはまりたれば動きとれず
立ち往生となる
嗚呼 如何せん!!

車を降りて考え込みゐたれば・・・

道の下より作業服なる五十歳代のをのこのにこやかに上り来たる
はまりたる車を見れば
「ブルでひっぱりあげられっかな!」
ぼそりと言へば 道を下り行けり
しばらく待つに 牽引用のロープを持ちて来たる
をのこ 車の下に入りてロープをつけたれば
別の道を進み行けり
おお ブルドーザーを運転してきたる
ハンドルさばきも軽快に 予が車と一直線上にブルを配置すれば
ロープをつなぎて一気に引き上げたる
嗚呼 見事なり
立ち往生の予が車の見事なる復活の一瞬なり

このをのこ 此の地に住まふ小室氏とふ
ハウス栽培にてシクラメンをつくるを業となせり
この日のハウスにはポリアンやジュリアンの鉢あり

深く礼を申し上げる予に小室氏の曰く

いやいやお互い様ですから
この道は一日に2,3台しか車が通らないんですが
天空に入って落ちる車が時々あるんですよ
これまで もう何台も引き上げてきました
今年の6月には工事に入って
ゆくゆくは走りやすい道になりますよ

木訥としたるその口調は仏のごとく清くして
まるでこの日の陽光のごとく輝やけり

人の情の有り難さと美しさに感じ入りたるあかひとなりき


*画像:下野國茂木町の小室氏宅周辺 2007.2.24 13:30撮影
舗装道路の左に曲がりいけば「天空街道」の標識ありて道の狭まれり

                           

コメント一覧

あかひと
畏れ入りたり
◇山桜姫 おばんにござる
姫が御祖母様のご命日(2/20)なる「白梅忌」
予が幸い 是 姫が御祖母様の御助力のあるを感ず
小室氏との出会ひと「積善篤実」なる戒名の御祖母様のつきづきしくして畏れ入りたり
山桜
積善篤実
http://yamasakuran.seesaa.net/
 積善篤実、これ我が敬愛し祖母の戒名の一部なり。

今改めて胸に刻むことが出来、殿に感謝申し上げます。

あかひと
一羽のセキレイ
◆幽黙氏 おはやふにござる
嗚呼 何と素敵なる話なる哉
まさに寓話の世界なり
氏の生き方の現れにして
いと深くして尊くあるを見るが如し

道迷ふ吾(あ)にセキレイのあらはれて後付き行けば道の現る

いと心に沁みる話なりて何度も読み返しゐるあかひとなり
あかひと
人の情
◆やまちゃん おはやふにござる
「道を譲ってもらっただけで・・・」
まさにさなりて いと嬉し 有難し
人の情の温かさの息づきてあるを知る
これ人の予を照らす光なり

 天に日 地に花 人に情 

まさに人の情の世を変へる力を持つを知れり

あかひと
積徳
◆お父さん おはやふにござる
氏が言葉の
得積まざる者に助け無し 
得積む者に徳を積む
是 すぐれて深し
当たり前におもひて行ひし事の徳積むことなれば
まさにほんものの積徳ならん
予もお父さんに習ひて
いよいよ心掛けたしとおもへる
あかひと
積善
◆善人氏 おはやふにござる
「積善の家に余慶あり」とふ言葉あり
まさに氏の名のとほりにして「善人」ならんことを
身に沁みて感じたるあかひとなり
小室氏との出会ひ 是 予が人生の貴重なる出会ひなりて 氏仰せのとほり深き縁あるとおもへり
あかひと
お互い様
◆ep-mode氏 おはやふにござる
切り返しせんとするに細き道に車の井の字に横たわりて バックせんとするもスリップして戻れず 前は崖なりて前進不可能なり
窮地に現れたる小室氏の姿に ひとの生きる道おしえられたるあかひとなり

*登窯より巨大花器取り出すには氏の想像通りにしてクレーンを使ふらし
あかひと
限界を識る
◆toshi
何事なければ車の万能なると思ひ込みきたる予のあり
これが事 限界を知りて事を為す事の大切さを教へん
振り返れば心に残る教へ数多なる出来事なり
幽黙
天空
まずその道の名前に心惹かれます
思わず踏み込んでしまいたくなるのも…

小生一度山の奥の神社を訪ねたおり
やはり車道ならぬ登山道に車を乗り入れてしまい
片側の崖に落ちそうな道でこれは…と
思ったときに
人ならぬセキレイが眼の前に現れて
こっちこっちと少し行っては止まり
少し行っては止まりするので
ふらりと導かれる様についていけば
車がくるっと廻れるほどのスキマのある地を
見つけたことがあります
そこでUターンして元の車道との分岐まで
セキレイがずっと先導してくれていました
驚きの体験でした
やまちゃん
知らぬ土地で。
http://yamazaki-3.cocolog-nifty.com/blog/
こんばんは、やまちゃんです。
知らない土地でのアクシデントで助けてもらうととても嬉しいものです。
道を譲って貰っただけでもそう感じます。
お父さん
徳を積む
あかひとさん こんばんは
傍目に良からぬことなれど
あかひと氏の積みたる得使う時にして起こりし事
我思うに此良きことなりて羨まし
先人曰く 情けは人の為ならず
我も曰く 得積まざる者に助け無し 得積む者に徳を積む
「徳を積め 徳を積め」此自心にかける言葉なり


酒徒善人
助け舟
http://syutozennin.blog.ocn.ne.jp/e411y/
知らない土地で知らない人に助けてもらえるって、
これも縁なのでしょうね。
有難いことです。
だから自分自身も他人にもっと親切にならねばと思います。
ep-mode
それは・・・
大変な目に遭われましたね。
でも助け合いの精神がまだあるのを知り、
温かい気持ちになりました。


(なるほど、製陶の方法がわかりました。
大変な時間と労力がいるんですね。
登窯から出すときはクレーンを使うのかなと、
新たな疑問が湧きました^^;)
toshi
お疲れ様でした。
丹人師匠

昨日はお疲れ様でした。
あの時はついにJAFを呼ばなければ駄目かと・・・・
絶望感でどっと疲れがでました・・・

小室氏に助けられ本当に良かった。
きっと小室氏は天空から助けにきた神様でしょうね。
私の目にはそう映りました。
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