7月16日甲斐の国は忍野八海を訪ねる 車止めから八海への道すがら骨董を扱う店あり 並びし骨董の中に二宮金次郎の像あり 材質不確かなれどその表情の凛々しさ立ち姿の清々しさ優れてよし 大小ある中で小なるを求む 薪を背負ひて書に親しむ金次郎の話かつて国定修身の教科書にて取り上げられるも昨今その像明治期創立の小学校の片隅に密やかに佇むのみ 逸話に過ぎぬといえど その姿に学ぶこと多し 我が祖父の名も金次郎なり 高さ五寸のこの像 庵に飾りて朝夕に拝し襟を正さむとす