まだ暗き常磐道をひた走るG線上のアリア聴きつつ 江戸川に沿ひて走れる湾岸の四木より仰ぐあけぼのの空 空港の出発ロビーに人満ちて真昼の如き午前五時過ぎ 出発口の金属探知器くぐり抜け君はクリーンエリアに立ちぬ わき出づるおもひ俄(にわか)に高まりぬパッヘンベルのカノンの聞こゆ