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昼寝覚めアンスリウムのあっかんべ
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西日落つストケシア閉じ夜の帳
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水無月の繊月とても遠すぎる
木曜日が来ると、ほっとする。
私の(ばあばとしての)任務がほぼ完了するから。
孫達の夕飯を作り、夕方六時前に孫たちの元へ届ける。
そんな生活が、二ヶ月を過ぎ、やっとすこーしだけ慣れて来た。
献立も、料理も相変わらず苦労の連続だが、自分なりに要領を覚えつつある。感じがする。(笑)
四時から、料理を開始するのだが、途中で洗濯物を取り込んだり、風呂掃除をしたり、時に予定外の、来客(これはほとんどが夫の客、というか、区長をやってる夫曰く、ご近所トラブルレベルのクレームで、いわば区長は雑用係という。)で夫が居ないときは、私が用件をしかと聞き、余すところなくメモ書きをする。
そんなこんなで、随分慌てふためいた、この二ヶ月だったが。
幸い良い季節に向かっている。明るい。暑い…のはちょっと嫌だがまだ我慢できる範疇。
洗濯物は、夕飯作り前に取り込み、風呂掃除も、午前中さっさとやれば良い。
ちょっとの事で、余裕ができる。
夕飯のおかずも、孫娘たちは不平を言ったことなど、一度もない。
いや1、2度はあるか。
ばあばありがとう!と必ず、帰りには言って見送る孫の為、頑張るっきゃない。
ただ、ここのとこ、三時から四時頃、凄い睡魔に襲われる。
三時ごろ大体買い物から帰るのだが、そのあと眠い!眠くてたまらない。
で、寝る。二十分でいいから寝る!と決めて、横になる。
ところが今日は少し寝過ごした。
窓辺のアンスリウムが、目覚めた途端、目に飛び込む。
笑ってるような、からかっているような。
んなこと言ってる場合じゃない!四時になってる!洗濯物〜!
それでも本日は、少なめの洗濯もの。
良かった。
つつがなく五時半に、夕飯弁当完成。
ちょうどその時、下の孫から電話が。珍しい。この子から電話がかかるのは。えっ?緊急事態?と恐る恐る、もしもし。
孫、「ばあば、ご飯持ってくる時、お願いなんだけど。
ボンドと紙皿と空きペットボトル、ばあばんちのでいいから持って来て。」
あーなんだ。「明日の工作の?あるよー、持って行く。」
荷物をまとめ、孫達のマンションへ向かう。
下の孫は、工作用品を受け取り、ありがとう!と言ってさっさと部屋へ、引っ込む。
上の孫は、今日ものすごく宿題あってさ!今から頑張るからじゃあね。
と、こちらもつれない。いつもは当日の出来事や、週末の予定など話し、エレベーターまで送ってくれるのに。
それでも、玄関まで送り「ありがとう!土曜日泊まるよ!」
と手を振る。
滞在時間が、短かった分
早めに帰り着き、夕飯も早く終えて、自由時間満喫。
日が沈んだ、その後辺りの茜色も薄くなりかけた頃、ようやく三日月(二日月かな。)を見つけた。
くっきりと美しい。
なんだかとても遠くに見える細い鋭い月。
母と伯母が遠いところへ行ってしまったなぁと、つくづく感じる今日。