ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

デッドプール

2019年05月03日 | ネタバレなし批評篇

「R指定のヒーロー映画なんてヒットするわけがない」とハリウッドから総スカンをくらった本作だが、蓋を開けてみればこれが大ヒット。周りを見回しても、内輪揉めでアベンジャーズは解散寸前だし、X-MENも制御不能がいまや決まり文句になっている。もはや正統派のヒーロー映画なんて誰も見向きもしない時代に突入しているのだ。

ほとんど中二病のデップーには世界を救うなんて気なんてさらさらない。体の相性はばっちりのストリッパーヴァネッサと再びLOVELOVEなHをしたいためだけに、怪しいウィルスを末期癌の身体にぶちこんだウェイド。癌は克服したものの、自慢のイケメンがジョン・マルコヴィッチ顔に変形してしまう。元の顔に戻してもらうため、仮面を被って施術を担当したフランクという男を探し回るのだが…

観客にむかってカメラ目線で語りかける第四の壁と呼ばれる演出がいいアクセントになっている本作だが、同じことをスパーダーマンがやると「まじめに戦わんか小僧」とつい突っ込みを入れたくなる。私生活では、おそらくブレイク・ライブリー のナイスなヒップにしかれっぱなしであろうレイノルズだけに許せてしまうのだ。やはり現代のヒーローはカリスマ性よりもキャラが大切なのである。

全身メタルギア・ソリッドのコロッサスと常に仏頂面で世をすねているNTWの(予算上)二人のX-MENが、不死身の肉体を持つデップーのスカウトに必死こくナイスな設定。決着の場面で清々とヒーロー心得を説くコロッサスだが、何のためらいもなく引き金をひくデップー。あまりのサイコパスぶりに思わず○○(そこ?)してしまうコロちゃんがいじらしい。

3対3のラストバトルも見ごたえ十分。敵地に乗り込むデップーが、なぜかもりだくさんのマシンガンと一緒にヒュー・ジャックマンが表紙になっている映画雑誌をバッグの中にしのばせる。これが本作の最低にして最高のオチへの伏線になっているので、よゐこのみんなもけっして見逃してはいけないよ。

デッドプール
監督 デイリー・ミラー(2016年)
[オススメ度 ]
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