ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

第9地区

2010年04月12日 | 映画館で見たばっかり篇
南ア・ヨハネスブルグの上空に突如として現れたマザー・シップ。そこに閉じ込められていたのは、不気味な姿をした宇宙人の集団。扱いに困った政府軍組織MNUは、宇宙船の真下に設けた第9地区に宇宙人を隔離するのだが・・・・・・

この○○類系宇宙人、自分たちの○○○にしか反応しないスーパーウェポンなんかを所持していながら、なぜか人類を殲滅するような行動にはうってでない。手狭になった第9地区から立ち退きを命じられたり、ナイジェリア系のギャングにコケにされたりしても基本的にはおとなしくしたがっている。

そもそもエイリアンズが地球にやってきた目的も説明されてはおらず、伏線が放置されたままなのが気になるところだが、あの完璧主義者ピーター・ジャクソンのことだから、もしかしたら『ロード・オブ・サ・リング』なみのシリーズ化をねらってネタを小出しにしているのかもしれない。さも続きがありそうな終わり方をしていたので、続編製作は期待大といったところだろう。

関係者のインタビューに始まる一見シリアスなモキュメンタリータッチのSF作品と思いきや、世界でもっとも物騒な都市といわれるヨハネスブルグで(ついこの間まで)行われていたアパルトヘイトを完全におちょくった演出が、とにかく笑えるブラック・パロディに仕上がっている。

「フォーック!(FUCKの南ア訛りかと思われる)」を連発しながらドツボにはまっていく主人公ヴィカス役ショート・コプリーの演技が出色。ちょっと見スティーヴ・カレル似の頼りないぶっこわれキャラなのだが、どうしてどうしてラスト近くには『3時10分、決断のとき』のような男気を見せてくれる幅のある演技が魅力の役者さんである。

この映画、気持ち的には星4つぐらい付けてあげたいのだが、真の評価は、次作以降エイリアンズ地球来訪の目的が明らかされるまではとっておこうと思うのである。

第9地区
監督 ニール・ブロンカンプ(2010年)
〔オススメ度 

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