ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

メカニック:ワールド・ミッション

2018年04月27日 | 激辛こきおろし篇


ゲーハー・アクション俳優としてピッカリ?定着した感のあるジェイソン・ステーサム。ブロンソン主演のオリジナルをリメイクした前作は、師弟関係を伏線にしたストーリーがなかなかだったが、スタッフを一新した本作は…

相手役のマドンナにジェシカ・アルバ、そしてトミー・リー・ジョーンズまで引っ張ってきた割には、何の特徴も感じない薄っぺらな凡作に終わってしまった。むしろそのシナリオの陳腐さを補うための大物スター起用だったのかもしれない。

事故のように見せかけてターゲットを始末するアーサー・ビショップ(ステイサム)の華麗なる仕掛けこそ本シリーズの見所であるはずなのに、そんな配慮を見せたのは、はじめの一人か二人目まで。

前作のパクリとも思われる空中プールでは、下から携帯で撮られて拡散されてもいたしかたない大道芸をみせたかと思えば、アルバを人質にとった雇い主に対して、姿を隠すどころか派手なアクションを船上でぶちかます始末。

情熱の固まりのように見えるアルバとの絡みも、ぎこちない手のはわせ方に、見ているこっちが緊張してしまう。要するに、この若手ドイツ人監督の遊び心を全く感じないクソ真面目な演出が、ステイサムの魅力を充分に引き出しきれていないのである。

ショーン・コネリー(正確にはスコットランド人)と同じ英国人でありながら、(本人はやる気バリバリなのに)007後継のお声がかからないステイサム。ハゲかくしをしていないからって?それもそうだがこのステイサム、どこかラテンのノリを兼ね備えていて、冷酷さが際立つボンドのイメージとは一味違うような気がするのだがどうだろう。

メカニック:ワールド・ミッション
監督 デニス・ガンゼル(2016年)
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