【伝えたい要旨】
日経平均株価、9割が「最高値更新」 経営者20人予想
株価変動要因、日本は「参院選挙結果」、世界は「トランプ」
人間は何度か目の特異点を通過中
今回は、日本経済新聞の元旦企画、「経営者20人による2025年の株価見通しを」取り上げてみました。
株価は経済の体温計なので、日本社会の現状と未来を示していると思います。
社会人になると、景気の見通しには大きな関心がありました。
当然ですね、勤務する会社の業績は社会の景気に左右され、それが自分の生活を左右するのですからね。
せめて、社会平均の生活をしたいと思うのは自然です。
退職しても景気には関心ありです。
日経平均株価、9割が「最高値更新」 経営者20人予想
主要企業の経営者20人に2025年の株式市場の見通しを聞いたところ、9割が日経平均株価の終値ベースの史上最高値である4万2224円を超えると回答した。
内外景気の拡大が企業業績を支えるとの見方が目立つ。
金利上昇の恩恵を受ける銀行や、成長が続く半導体関連、賃上げ効果が波及する小売りなどの期待が高い。
主要企業経営者は内外景気の拡大が続く、と予想しているそうです。
株価の根拠、まずは企業業績ですので景気拡大すれば株価は上がるでしょう。
天星人語は「庶民個人投資家」の端くれと理解しています。
だから、景気拡大は望むところです。
波乱なく穏やかな景気拡大が続いて欲しいものです。
国内と国外の波乱要因
まず、国内では7月の最安値を予想します。
理由は、参議院選挙結果です。
過半数維持ラインは、63もしくは50議席です。
与党が参院選で議数を減らすことで、政治が不透明になるでしょう。
一旦、売りが広がると予想します。
過去のように「野党」に票が流れることはなく、複数の「ゆ党」が躍進するでしょう。
*信越化学工業の斎藤さんひとりが7月の安値予想です。
次に、国外ではトランプの経済政策が波乱要因となります。
輸入関税と移民制限の問題です。
教科書的な見立てではインレ要因と経済活動の制約となるため、世論や企業家からの反発が予想されます。
さらに、議会の状況から判断すると、次の中間選挙までの2年間は、トランプが思い通りに政策を実行することは難しいでしょう。
現実的な政策に修正するのか、それとも公約通りに進めるのか、事実を見るまで分かりません。
トランプ政策の予見可能の低さが最大のリスクです。
最後に、社会的な存在感の大きい自動車産業についてです。
テスラの世界販売が初の減少、24年1%減 中国BYDが肉薄
これは、電気自動車の販売動向です。
テスラ社の販売台数は、中国の新興自動車企業であるBYD社の勢いに押されています。
国産メーカーも国外では販売台数が伸びません。
予想通りですが、自動車において特異点が発生しそうです。
さらにこの特異点は、単に自動車という道具に限らずにより広範な社会変革が生じるかもしれません。
*特異点とは、人間社会が科学技術の急速な発達により、大変化が生じる転換期のことです。
天星人語が何度も書く、心を持つロボット君の実用化です。
まず、AIがどのように発達するのでしょうか。
自動車産業のリーダーは変わるでしょう。
24年、BYD世界販売4割増の427万台
既存自動車とEV車は、車の構造が違うので新興企業に千載一遇の大チャンスがあります。
これを活かしたBYD社が躍り出ました。
話を株価、目先に戻します。
1月2日の米株式市場でテスラの株価は一時8%安となりました。
イーロン・マスクはトランプ政権の規制緩和にかけています。
自動運転への規制を緩和して、自動運転技術への制約をより小さくしようと目論んでいます。
安易な緩和をすると、交通事故は急増するでしょう。
果たして、2025年の株価動向はどのようになるでしょう。
国内の市場は、世界最大の市場である米国に左右されます。
寝ても覚めてもトランプが主人公となる25年でしょう。
25年天星人語は、こうなるだろうとは書けない大波乱含みの展開を予想しています。
【参考】
経営者の24年日経平均予想 「4万円」的中は20人中4人
*青字と図は、日本経済新聞電子版