2016-03-24投稿「H28年3月議会が終わりました」で、
→ http://blog.goo.ne.jp/the_morning_star/e/4baa35488e556870e7dc698faeb8a98e
> 惜しむべくは、
> 表向きには、原案に「両手で賛成」という形にならざるを得なかったこと。
> 内々では、「議会のメンツが立ちません~~~」とか
> 生意気なことも言ってしまったのだけれど、
> そうは言っても、
> 市長には、議会の意見を尊重していただき、
> 実質として「2つの事業を見直す」という英断をしていただいたわけで、
> とても感謝しています。
と書いていました。
これは、正確には「見直す」というより、
議会に対して、再度、詳細計画を提示する→議会がOK出すまで予算執行しない
ということだったのですが、
それで、6月議会中の全協(全員協議会)で、
その2つの再説明がありました。
まず、久井歴史民俗資料館・久井公民館の移転整備事業。
資料館分として1億7882万円、
公民館分として8611万円、
合わせて2億6493万円の事業です。
合併前からあった話であり、
新市建設計画に盛り込まれている事業ですが、
公共施設マネジメントの総合計画をつくり、
今後、施設面積を35%減らす、ということが新たに決められたわけで、
公共施設マネジメントの方針に沿ったものになっているのかどうか、が主な論点。
※三原市公共施設等総合管理計画
http://www.city.mihara.hiroshima.jp/soshiki/6/shisetsu-publiccomment.html
今回の質疑で明らかになったのは、
公共施設マネジメントの見直しの視点3つのうち、
「量」「コスト」について、アップしてしまうこと。
「量」については、提案資料にすでに明記されており、
現在の資料館+公民館で732㎡であるものが、1,087㎡になる。
「コスト」については、質問して分かったことだけれど、
もともと資料館を同じ場所で建て替えるということで8,000万円の計画だったものが、
閉校になった久井小学校への移転ということで1億7,882万円と倍額になったらしい。
維持管理費の見込みは、年額300~400万円となる。
もう1つの見直し視点「質」については、
便利な立地になること、
資料館と公民館の複合化をはかること、
によって改善され、
旧施設の老朽化による問題が解消される。
加えて、「閉校となった校舎の活用」という課題もあるので、
私は、事業計画そのものの基本部分に反対しているわけではない。
しかしながら、
「質」が上がって、「量」「コスト」が増えたのでは、
公共施設マネジメントの目的からはずれてしまう。
これまでの閉校した校舎の活用状況と比べても、
破格の事業費だし、再度、見直しを訴えさせていただいた。
見直す際の視点として、
先日、取材した尾道市の「原田芸術文化交流館やまそら」の紹介もさせていただいた。
現地取材で、とてもおもしろかったので、
月末に、尾道市役所さんで詳しいお話をきかせていただく予定である。
* * *
私以外にも、5人の議員さん方が質問され、
また、この地域の地元議員さんが、この事業の必要性を訴えられたのですが、
今後、公共施設の再配置を進めていくことの難しさをひしひしと感じる質疑でした。
私としては、公共施設マネジメントによる「質」向上とは、
交流密度を上げることだと思っている。
そのために必要なのは、多機能化、多世代化。
今回の質疑の中でも、多世代交流が進むような内容になっているのかどうか、
という点についても質問させていただいた。
「量」について、減築などが難しい場合でも、
施設のすべてを行政で管理、運営せずとも、
建物の一部を、民間で利用していただくことはできないか、
という検討も必要だろう。
発想転換も必要だし、実際に進める難しさはまだまだあると思うけれど、
それが本当のPPP(官民連携)になっていくのだと思う。
人口減少によって、人口密度が薄くなる地域で、
交流密度アップをはかる地域拠点を、どうやってつくっていくか、
そのために、知恵を出し合い、折り合えるところを探していく、
それが、公共施設マネジメントだと思う。
* * *
evernoteという個人のクラウド保存機能に
「久井歴史民俗資料館・公民館移転整備事業」の資料を置いています。
→ http://www.evernote.com/l/AWzrGSKBh5tJcZEpQpkFfLYKtjlXHi4CJHg/
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます