当地では、ここ数日、鬱陶しい日々が続いている。
私は、ふと、釋超空の詩集を読みたくなった。
以下は私の好きな詩の一つである。
***
いにしへや、
かゝる山路に 行きかねて、
寝にけむ人は
ころされにけり
雨霧のふか山なかに
息づきて
寝るすべなさを
言ひにけらしも
山がはの澱みの 水(み)の面(おもて)
さ青(を)なるに
死にの いまはの
唇(くち) 触りにけん
***
私は此の詩の、特に最後の連に、釋超空の特異性を強く感じる。
人によっては芥川龍之介の短編小説を連想するかも知れない。
此の人は芥川よりも翳が濃く、罔(くら)い。と私は思う。
私は、ふと、釋超空の詩集を読みたくなった。
以下は私の好きな詩の一つである。
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いにしへや、
かゝる山路に 行きかねて、
寝にけむ人は
ころされにけり
雨霧のふか山なかに
息づきて
寝るすべなさを
言ひにけらしも
山がはの澱みの 水(み)の面(おもて)
さ青(を)なるに
死にの いまはの
唇(くち) 触りにけん
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私は此の詩の、特に最後の連に、釋超空の特異性を強く感じる。
人によっては芥川龍之介の短編小説を連想するかも知れない。
此の人は芥川よりも翳が濃く、罔(くら)い。と私は思う。