釋超空のうた (もと電子回路技術者による独断的感想)

文系とは無縁の、独断と偏見による感想と連想と迷想!!

及び釋超空のうたとは無縁の無駄話

85. 『いにしへや・・・』

2013-07-24 08:54:46 | 釋超空の短歌
当地では、ここ数日、鬱陶しい日々が続いている。

私は、ふと、釋超空の詩集を読みたくなった。
以下は私の好きな詩の一つである。

***

 いにしへや、
かゝる山路に 行きかねて、
 寝にけむ人は
ころされにけり

 雨霧のふか山なかに
息づきて
寝るすべなさを
 言ひにけらしも

山がはの澱みの 水(み)の面(おもて)
 さ青(を)なるに
死にの いまはの
  唇(くち) 触りにけん

***
私は此の詩の、特に最後の連に、釋超空の特異性を強く感じる。

人によっては芥川龍之介の短編小説を連想するかも知れない。

此の人は芥川よりも翳が濃く、罔(くら)い。と私は思う。

 

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