閉店セールにご用心

朝、日刊紙のチラシの束の中に「閉店セール」のチラシが。
お！これは、大型手芸店のチラシじゃないか。
とくと目を通す時間がなく、ポイントだけ頭にメモして出社した。
会社までの道すがら、今日一日のスケジュールを組み立てる。
退社後、いつも立ち寄るスーパーをパスして、一目散にあの店を目指そう。
買うものは、普段安くならない、あれとあれとあれと・・・。

時計が５時半をさすやいなや、さっさと会社を後にする。
競輪選手まがいの猛ダッシュで自転車を漕ぎ、お目当ての店に向かう。
駐車場には警備員が配備され、車も自転車も一杯。
店内は老いも若きもハンドメイド好きな女性で溢れている。
えーっと、何がいるんだったっけ。。
全品５０％オフ、３０％オフの赤い文字が理性を奪う。
うう、ここは冷静になって消耗の激しいもの、普段高いものをゲットしなくちゃ。
端から見ていくと、恐らくいらぬものまでカゴに入れそうなので、とりあえず第一目標のチャコ、針、糸のコーナーへ移動する。予約で届くボーダーニットを頭に入れて、紺のレジロンを探す。が、ごっそりとそこだけが売り切れている。やっぱり。。
じゃぁ、ファスナーを見てみよう。
これまたベーシックな色は売り切れ。メルターも、伸び止めも、ボビンも、自分の欲しいものはことごとく売り切れている。
気を取り直し、もち手のコーナーへ。
３０％オフか～。。これじゃぁネットのショップの方が、送料入れても安いよね。と思いつつもネットショップは売り切れか、予約か、で欲しい時にはすぐには買えない。仕方ないので買っておこう。
布は見るまい、と固く誓っていたはずなのに、ネットショップで見かけた優しい色合いのダブルガーゼが３００円引きだ。うう、どうしよう。でも、これならネットでまたでるし、あっちのほうが安いしなぁ。
あれ、これは一部に盛り上がりを見せているnaniｘｘのダブルガーゼじゃないか。オークションで売る人がでるかもしれないよねぇ。なんて思いつつも、こういうとき、自分の記憶力の衰えを実感する。
数字にはとことん弱い私なのだが、好きなものの値段はかっちり覚えていた。だが、寄る歳波には勝てないこの頃、どうも値札の記憶があいまいだ。
普段の値段が鮮明に思い出せない。ただでさえ、バーゲン会場の熱気にあてられ妙に買わなければ！という義務感に駆られている。
いけない、いけない。モノを増やすのはほどほどに。
それでも５千円札が消えていた。
閉店セールにはくれぐれもご用心。