ちょっと変わってる

歌謡、芸能ネタにまーるで興味がないひとだったそうで、ひとつしか違わない奥さんとそういう話題で分かち合うモノがないのだとか。

その点で、うちの夫も非常に似ている。
彼は興味のないことに関しては、本当にまるで無知である。
私がよく驚かされるのは、昔流行った歌謡曲が何かの番組でかかっていても、夫は知らん、という。
街中、いたるところでかかっていたでしょう、といってもまるで耳に入ってこなかった、というのだ。
芸能界のことに関しても、ほとんど興味がないので名前も覚えられない、という。
ま、男の人が政治、経済にまるで疎くて芸能情報、スポーツネタにはやたら精通しているというのは私は好きではないので、まぁいいのだけれど。

そんな夫だが、特徴のある人のもの真似や、顔真似はとても上手くて、私と息子はいつも笑わせられる。
ここ一年彼の持ちネタは秋川雅史さんの顔真似である。
目を一点に据えて、上唇をそり返し、四角い唇にする。
それを初めて見せられたときには、あまりにおかしくて息子と二人涙して笑ってしまった。
なのに。
「千の風になって」を唄ってよ、というと「そんな唄は知らん。」というではないか。
「秋川さんの持ち歌の、あれよ、あれ！」というが
「そんなん聞いたことないわ。」とそっけない。
息子が
「ほんなら、なんで顔の真似ができるん？」と尋ねると
「なんかで見て、顔が面白かったからマネしてみただけ。」なんだとか。
あれだけあちこちで話題になり、かかっていたというのに、それを聞いていなかったとは。
なんか、やっぱりちょっと変わってる。

結婚して23年、やっぱり夫婦といえど理解できないブラックホールはあるものだ。