似ている、似ていない

どこにも名物なひと、というのはいるものだ。
この街にも、一部で有名なひとがいる。
ひとりは“パンツおばさん”と呼ばれるひとで、年がら年中うすーいナイロンのパンティー（ショーツでもパンツでもなく）を一枚はいて、大き目のセーターを一枚はおっただけの格好で街中を自転車で爆走している。極寒の２月でも、靴下、ストッキングの類をはくことすらなく、素足のままでサンダルをつっかけて走り回っている。
髪型がこれまたサイケデリックな感じ。
長い髪を持ち上げて、プラスチックのクリップであちこち留めている。
もちろん、きれいに結い上げてはいないので、後れ髪というのかだらしなく垂れ下がった髪がなんとも言えない雰囲気をさらに盛り上げている。
驚くべきことに、足は細くて長くてすらっとしている。しかしあちこち虫にさされたあとがあり、うっとり見とれるような足でもない。
世間一般でいうところの社会生活不適合者なのかな、と思いつつ観察していると（そんなことを観察する私って…）、スーパーでは特価品を選んで買っている。
そうか。コレは彼女なりのファッションなのだ、と真冬のその時は納得した。
そのあとしばらくそのひとをみかけることはまったくなかったので、密に心配していた私だったが、今日再び強烈な姿を目撃。
３５度を超えるこの猛暑のなか、彼女は極太で編まれたセーターを着込み、さらに首にはマフラーをまいている。あれほど身に付けることを拒んでいたかのような靴下、それもタイツをはいている。
そして、セーターの下にはスカート。これではパンツおばさんの異名は返上しなければなるまい。
あくまでも己のファッションセンスでつきすすむこのひと、果たして実年齢はいくつなのかが私は気になる。
さて、もうひとり、街でちょい有名なひとがいる。
それは田村正和のそっくりさん。
彼は自分でそれを十分に意識しており、仕草もファッションも何もかもすべて似せている。
唯一背の高さを除けば、なのだが。
しかしおば様がたの中には、その君に会いたい一心で君様の経営する宝石店へジュエリーを買いに足しげく通うひとも少なくないそうだ。そのためのポーズなのかもしれない。

そっくりさんと言えば、常日頃私が似ているなぁと思う二人。
中年になった松浦あややと、未知やすえ
落合務シェフとNTVの真山勇一キャスター
えなりくんとTBSの安住アナ
川原亜矢子とキム・ベイシンガー
イチローとジュリア・ロバーツ
某国皇太子妃とパキスタンのムシャラフ大統領
リチャード・ギアと若き日の故藤島親方
Aikoが年取ったら、原日出子
山川絵里香が年取ったら、奈美悦子
本仮屋ユイカとNHKの上田早苗アナ
浜崎あゆみと相原勇
V6森田剛と兵藤ゆき
そして、朝青龍とうちの息子。
私は朝青龍のママ？！
いずれにしても、美人に似ていないのは確かだ・・・・・。