あるときは秋川さんのモノマネをし、あるときは家族や身の回りのひとたちのマネをしては私たち家族を笑わせる。
誰とでもすぐにうち解けてしまうのも彼の特性。
先日も。
自営業で日中暇な夫に、私はよく買い物を頼む。
その日も、夫がお気に入りのアルカリイオン水が特売になっていたので、他にもいくつかメモして頼んだ。
こういうことはよくあるが、以前頼んだときに、売り出しになっていないものを買ってきたことがあるので、念のために金額を書いて渡してあった。
すると、売り場にその売り出しのものが並んでいなかった。
探すのが面倒だった夫は、お店の人に聞いてみた。
「あ、これは明日からの売り出しですよ」とあっさり言われる。
メモを見せて「これとか、これも?」と尋ねた夫。
「はい、そうですね。奥さんに頼まれたんですか?」と気の毒そうに聞かれたらしい。
すかさず
「うん。奥さんにだまされたんや!」と答えた夫に、お店の人、爆笑。
後日。
お天気の良い水曜日。
水曜日は流通業でお休みの会社が多いのか、洗車場は混んでいた。
拭き取りコーナーも混んでいるのに、そこだけポッカリ空いている。
何も気にせず、クルマを停めた夫。
気づくと、両隣で拭き取りをしているのは、その筋の方達。
兄貴分はキャデラック、弟分はクラウン。
弟分が、ギロッとにらみをきかせた。
「なにか?」と聞く夫。
ぷい、とそっぽを向く弟分。
咄嗟に、二台の上下関係を悟った夫は、兄貴分に尋ねた。
「僕、ここで拭き取りしてもかめへんよね?(=かまわないですよね)」
ちょっと、びっくりして
「うん、別にええで。」と兄貴分。
ふと見ると、腕には入れ墨。
知らん顔して拭き取り始めると、
「アンタ、別に平気なんか?」と兄貴分が尋ねたそうだ。
「え?何が?おたくら、これってこと?」と頬を指で斜めに切って示した夫。
「うん。まぁ・・」
こともなげに
「べつに、普通にしてたら、あんたらも何もせえへんやんなぁ。なんか仕掛けたらやりかえされるだけで(笑)。今や、役人のほうがよっぽど質悪いし。」
という夫の返答が気に入ったのか、すっかりうち解けてしまった兄貴分。
クルマに詳しいみたいで、シトロエンのことも色々と知っているらしい。
クルマが上がったり下がったりするのを見せて欲しい、といわれ見せた夫。
反対に、兄貴分の乗っていたキャデラックの運転席にも乗った夫。
弟分でも乗ったことがないというのに・・・
別れ際には、
「また、ここで会えたらええな。」と言い合って別れたらしい。
ひぃ~~~~。
よくぞご無事で、と、その話をきいて思った私。
だが、こういう夫の天真爛漫な性分は姑からきていると思われる。
姑も、老若男女、誰とでもすぐ友だちになってしまう。
電車の中で、お化粧する不良女子高生に出くわしても、眉をひそめたりはせず
「あんたら、お化粧、上手にしはるねんねぇ。オバチャンにも教えてよ。」と話しかけてしまう。
ストレートにこられると、相手も面食らうのか無視するどころか素直になるらしい。
「私ら、おばちゃんのお化粧の仕方なんか、知らんわ。」
最後には
「ひゃぁ。可愛らしい出来たなぁ。」と言えば、素直に
「ありがとう。」と言うらしい。
へぇえ。
私なんかは、不良っぽい学生や、極道の方達を見かければ眉をひそめて関わらないように避けてしまうが、夫や姑はまるで平気。
そういう度胸はどこからくるのか・・
だが、同じ事を私が言えば媚びを売っているようにしか思われないことだろう。
私にはけっしてマネのできない、自分に出来ない、持っていないものを持つ二人に不思議な魅力を感じる。
夫や姑のそういう性分も、天分ってことなんだろうな。
小市民な性分の私は、なんだかちょっとうらやましいよ。
誰とでもすぐにうち解けてしまうのも彼の特性。
先日も。
自営業で日中暇な夫に、私はよく買い物を頼む。
その日も、夫がお気に入りのアルカリイオン水が特売になっていたので、他にもいくつかメモして頼んだ。
こういうことはよくあるが、以前頼んだときに、売り出しになっていないものを買ってきたことがあるので、念のために金額を書いて渡してあった。
すると、売り場にその売り出しのものが並んでいなかった。
探すのが面倒だった夫は、お店の人に聞いてみた。
「あ、これは明日からの売り出しですよ」とあっさり言われる。
メモを見せて「これとか、これも?」と尋ねた夫。
「はい、そうですね。奥さんに頼まれたんですか?」と気の毒そうに聞かれたらしい。
すかさず
「うん。奥さんにだまされたんや!」と答えた夫に、お店の人、爆笑。
後日。
お天気の良い水曜日。
水曜日は流通業でお休みの会社が多いのか、洗車場は混んでいた。
拭き取りコーナーも混んでいるのに、そこだけポッカリ空いている。
何も気にせず、クルマを停めた夫。
気づくと、両隣で拭き取りをしているのは、その筋の方達。
兄貴分はキャデラック、弟分はクラウン。
弟分が、ギロッとにらみをきかせた。
「なにか?」と聞く夫。
ぷい、とそっぽを向く弟分。
咄嗟に、二台の上下関係を悟った夫は、兄貴分に尋ねた。
「僕、ここで拭き取りしてもかめへんよね?(=かまわないですよね)」
ちょっと、びっくりして
「うん、別にええで。」と兄貴分。
ふと見ると、腕には入れ墨。
知らん顔して拭き取り始めると、
「アンタ、別に平気なんか?」と兄貴分が尋ねたそうだ。
「え?何が?おたくら、これってこと?」と頬を指で斜めに切って示した夫。
「うん。まぁ・・」
こともなげに
「べつに、普通にしてたら、あんたらも何もせえへんやんなぁ。なんか仕掛けたらやりかえされるだけで(笑)。今や、役人のほうがよっぽど質悪いし。」
という夫の返答が気に入ったのか、すっかりうち解けてしまった兄貴分。
クルマに詳しいみたいで、シトロエンのことも色々と知っているらしい。
クルマが上がったり下がったりするのを見せて欲しい、といわれ見せた夫。
反対に、兄貴分の乗っていたキャデラックの運転席にも乗った夫。
弟分でも乗ったことがないというのに・・・
別れ際には、
「また、ここで会えたらええな。」と言い合って別れたらしい。
ひぃ~~~~。
よくぞご無事で、と、その話をきいて思った私。
だが、こういう夫の天真爛漫な性分は姑からきていると思われる。
姑も、老若男女、誰とでもすぐ友だちになってしまう。
電車の中で、お化粧する不良女子高生に出くわしても、眉をひそめたりはせず
「あんたら、お化粧、上手にしはるねんねぇ。オバチャンにも教えてよ。」と話しかけてしまう。
ストレートにこられると、相手も面食らうのか無視するどころか素直になるらしい。
「私ら、おばちゃんのお化粧の仕方なんか、知らんわ。」
最後には
「ひゃぁ。可愛らしい出来たなぁ。」と言えば、素直に
「ありがとう。」と言うらしい。
へぇえ。
私なんかは、不良っぽい学生や、極道の方達を見かければ眉をひそめて関わらないように避けてしまうが、夫や姑はまるで平気。
そういう度胸はどこからくるのか・・
だが、同じ事を私が言えば媚びを売っているようにしか思われないことだろう。
私にはけっしてマネのできない、自分に出来ない、持っていないものを持つ二人に不思議な魅力を感じる。
夫や姑のそういう性分も、天分ってことなんだろうな。
小市民な性分の私は、なんだかちょっとうらやましいよ。
夫、やっぱり、ちょっと変わっているでしょう?
息子と二人、
「えーっ!!ホンマにそんなこと言うたん?」
とびっくりさせられることがよくあります。(以前の警察沙汰みたいに)
夫の場合、こういうことは子どもの頃から当たり前にやってきたようで。
学校の先生、絡まれた不良、会社に入ってからは上司は言うに及ばず社長にまでも。
歯に衣着せず、というのとはまたちょっと違うというのか。
すぐに垣根を作ってしまいがちな私なんかからすると、夫と姑は異星人にも思えてしまいます。
簡単にマネの出来ない能力を持っている人って、ほんと、うらやましいですよね。
人間誰しも、いろいろな個性はあっても、それがそのひとの魅力として発掘できるかどうかが難しい気がします。
EKOさんちのお嬢さんも、芸術的な才能があるみたいだし、そういう能力の芽を見つけてあげられたことが素晴らしいです。
ご主人、すごいですね。
私は学校のお母さんでも派手そうな人とか、世界や価値観の違いそうな人には自分から近づけません。
「派手に見えるけどそうでもない」など解ってしまえば良いのですけど。
とはいえ、ご主人も何も考えていない訳ではないようですから、
人に垣根を作らず、
でも瞬時に今回の上下関係のような読みができて、
雰囲気に合った言葉を選び、
いやみの無い雰囲気を作れる。
持って生まれた能力ですよね。
人間、学力、運動能力、勤勉、人付き合い力、芸術力、
皆さんそれぞれ持って生まれた、人には簡単にまねのできない能力や魅力をお持ちなのですね。