欲しがりません勝つまでは

緊急事態宣言が全国に向けて出された。
私の働く会社でも時短勤務となり、
私たち夫婦が好んで食べているパン屋さんも来月6日までの休業となった。
いきなりのことで、ストックを買いだめすることもなく、
たまたまルーティーンで買っていたハード食パンがなくなったので買いに行ってその事態を知らされた。
こんな時だから、やむを得ないとは思うものの、
大多数に好まれる「もっちり」「しっとり」「ふんわり」というキーワードに当てはまらない
「サクッ」「バリッ」「カリッ」という食感の食パンはそうそうどこにもないのがつらい。
自分で焼いたとて、絶対この味、この食感は出せないのだ。
普段はほとんど口にすることのないごはんを織り交ぜながら、今日買った食パンを大事に食べつなぐしかないと覚悟している。
この歳にもなると、この先の人生、食事の回数もそう多くはなくなってきたこともあり
一度におなか一杯の量を食べたい、という気持ちより満足できる自分の好みの味、好みの食感、納得できるものを少しでもいいから食べたい
という気持ちのほうが強くなってきている。
ネットをつなげば、全国各地のいろいろな食材を簡単に手に入れることは可能だけれど、
日本国内全国が不要不急の外出は控えるようにと言われ、ますます宅配便の需要が高まっている。
そんなときに、生きるためにどうしても必要か、と問われたら即答で「はい！」と言えないものを
ポチポチとクリックひとつで買って、宅配業者さんの負担を増やすのもどうなんだろう、と躊躇するのだ。
そう、大昔に声高に叫ばれたスローガン
「欲しがりません、勝つまでは」
トンネルの先の光はまだ見えはしないけれど、明けない夜はない。
いずれまた、食べたいものが欲しいときに買える日が来るまで、ちょっとの我慢、我慢。

にしても。
狭い家の中で、夫とのソーシャルディスタンスの取り方は難しい。。
会社の50代のパートさんは
「私は普段から、十分にソーシャルディスタンス取ってるから全然困らない」と笑って言っていた。
連休、長いよね。