夏の総括

朝夕の風に、秋を感じることができるようになってきた。
暑くて遠ざかっていたミシン部屋にも、足を踏み入れ、暑苦しいと感じたAORなんぞもかけてみる。
おぉ～、秋って感じだわ。
と、ひとり感傷に浸ったり（何の？）・・・。
涼しくなりはじめると、鍋が恋しいと思いはじめるのだが、今年はちょっと違う。

この夏、暑かったにも関わらず、後半でかなり鍋料理にはまった。
それも、色々な種類の鍋をしたわけではなく、「水炊き」オンリー。
あんなに暑い夜に、何故ゆえに鍋か、といえば。
ビールのコマーシャルで、俳優の佐藤浩一さんがかなり美味しそうに鍋料理に舌鼓を打っているのをみて、
「うわ～、水炊きが食べたくなってきた～」という私の一言が始まりだった。
冬場の水炊きなら、ポン酢、七味、柚子胡椒といった薬味類が相場であるが、今は夏、ってことでちょっとバリエーションを変えてみた。
夫の発案で、ニンニクを入れて、薬味は摩り下ろしたニンニク、味付けは塩、胡椒で食べるというもの。
最初、ナマのニンニクのかけらを放り込んだら、煮とけてふにゃふにゃになってしまったので、その次からは油で揚げたニンニクを入れてみた。
スープは鳥のガラ。
これが、思いのほか美味しくて、思わずガッツポーズ。
クーラーを効かせた部屋で、はふはふしながら食べる鍋料理。
ビールとの相性も抜群で、大正解だった。
締めは、ラーメンでもいいけれど、つるっ、しこっとした喉越しが欲しかったので、徳島の半田麺を。
白髪ねぎを上に載せ、胡椒をたっぷりと削りいれ、ちょうど塩ラーメンのごとき味わい。
夏場なので、これがかえってよかった。
おうどんではちょっと太くて、味が馴染みにくいし、細いおそうめんではこしがなさすぎる。ラーメンだと、ちょっとスープがあっさりしすぎ。
で、半田麺。

子どもの頃、鍋料理で一番嫌いだったのは水炊きだった。
だが、今は甘いすき焼きよりも、何よりも水炊きが一番美味しいと思う。
来年の夏も、このスタミナ料理で乗り切ろう。
そのための覚書。