ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

飛べ

2012-12-31 | 砂時計
手帳の高橋が公募で決める一般人の名言、格言。
こんなのがあるのは全然知らなかった私であるが、どの作品も受賞にふさわしいものであった。
まず、大賞を取ったのは、昨年の大津波で新築したばかりの家を流された女性の言葉。
「明るい貧乏をめざすわ!」
家は流され、小学校入学を目前にしたこどもさんのための机もベッドもすべてなくし、35年のローンだけが残されたという。
それでも、そんなことには負けないぞ、というたくましさが感じられる一言。

椎名誠さんの選んだ作品
「きみはちきゅうというところにきたんだよ。たのしめよ!」
お母さんの出産に立ち会った小学校2年生の男の子が、生まれたばかりの妹に贈った言葉。
たのしめよ!という気負いがなく、明るい言葉に気持ちが上向きになる。

そして、黛まどかさんの選んだ作品
「崖っぷちまで行った者だけが飛べる」
この言葉を言ったのは、ずっと専業主婦で平穏な人生を送っていたひとだという。
その言葉のうらに、そのひとのどんな人生があったのか、などと思いをはせることなどないが、
就職活動の時期を迎え、厭世観にさいなまれている息子にこそ贈りたい言葉だな、と思った次第。

来年は巳年。
へびが空を飛ぶことはない。
だけど、はいずり回ってでも、崖っぷちまで行ったなら、行った者だけが高く飛べるんじゃないかな。

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2 コメント

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飛んで欲しい (nanahaha)
2012-12-31 20:17:10
息子さんもう就活ですか・・・

うちにも去年のこの時期確かに就活を始めた息子がおりましたが、来春からは土俵を馬場から本郷に変え 学生を続けることになりました。

この時代何が悲しくてか 霞が関で働きたいと強く希望し民間就活もせず 国総一本だったそうです(事後報告のみでした(-_-;) 奇跡的に?最終合格するも希望省庁から内定出ず。。。赤門の壁を強く実感したそうです。

完全に蚊帳の外ではあったもののまさか文系で院に行くとは夢にも思っていなかった母は 頭の切り替えがなかなかできず。

これは 息子の成長なのだとや~っと思えるようになったら年が変わろうとしてますわ(笑)

citroenさんの息子さんにもうちの息子にも飛んで欲しいと願う大みそかです。

今年もありがとうございました。
 
良い年をお迎えください<m(__)m>

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なんとも (CITROEN)
2012-12-31 20:45:23
うらやましい限りですね。
厭世観をうそぶく一方、ブラックだホワイトだ、とネット情報にふりまわされる我が息子に比べれば、熱い思いを胸に自分の道を確かに選び取ってゆくnanahaha息子さんのすばらしいこと!

そういう自信のない人間に育ててしまった私たち夫婦の子育ての失敗をかみしめる日々です

深く考えることなく社会人に踏み出した私たち夫婦が生きた時代より、若い子たちが夢を持ちにくく、また自己の確立が遅れがちな時代なのかもしれません。
悶々とする思いを我が子に対してぶちまけられない自分のもどかしさも感じる年の瀬です。

今年もいろいろとありがとうございました。
来年もまた、よろしくお願いします
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