秘密のケーキづくり

この表題の本を手にしたのは、もう２７年も前のこと。
同じ研究室にいたお菓子作りの好きな同級生に薦められて購入した。
何より、タイトルが魅惑的だった。
サブタイトルには「おいしくて太らない、簡単で失敗しない」とある。
確かに、かなり糖分を落してあるので、あの当時出回っていたケーキ作りの本よりかは低カロリーだった。
が、太らないケーキなどあるはずもなく、作っては食べてばかりの私の体重はどんどん増えた。

この本の中でチーズケーキがお気に入り。
今ほどお菓子作りの本が溢れていない時代に、この本にあるチーズケーキは新鮮だった。
中でも「いちごのチーズケーキ」が一番気に入って、本当によく焼いた。
友人の伝で、喫茶店にも置いてもらっていたことがある。
その時も、この本のチーズケーキは好評だった。
夫が甘いモノが大嫌いなので、ケーキも滅多に作ることがなくなったが、昨日は甘い物が好きな夫の友人が来てくれたので、久しぶりにレア・チーズケーキを作ってみた。
クラッカーの台も、上のチーズ種もフードプロセッサーでガガーっと混ぜるとあっという間に出来上がる。
この本を買った当時は、ビニール袋に入れたクラッカーを麺棒で叩いて砕いていたっけ。
絶版になったこの本が、また最近復刊されたそうな。
私のようなファンが、どこかでくすぶっていたのかも。

「秘密のケーキづくり・マドモアゼルいくこ著/２１世紀ブックス」より
“ケーキぎらいもにっこりのチーズケーキ”