ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

静と動

2012-06-21 | 砂時計
朝から怒号が飛び交う前のドラマに比べると静かでお上品な今回のドラマ。
ヒロインの力量なのか、脚本の力なのかわからないが、まるで小学生の学芸会状態。
脇を固める役者はみんな実力派ぞろいなのに、なんだかすべてが芝居がかって見えてしまう。

同じように芝居がかっていても、それがすんなり入ってくることもある。
ドラマは、最近ほとんどみることはないが、ここ何年かで強く記憶に残っているものが二つある。
ひとつは、「竜馬伝」で見せた武市半平太の妻役奥貫薫。
土佐勤王党を率いる武市半平太が、藩主のお咎めを受け投獄されてしまう。
ひたすら夫の帰りを待ち続ける妻。
ひっそり静まり返った家の中、ぽつねんと夫に思いをはせる妻の役を台詞もない状態で、表情だけで見せた。
見事に「静」を表す芝居だった。
そして、かたや「動」の芝居といえば、前作の朝ドラ「カーネーション」で見せた髪結い屋安岡玉枝役の濱田マリ。
戦争に傷つき帰ってきた玉枝の息子を励まそうとしたヒロイン糸子の行動が、かえって息子を傷つけ追いやったと腹を立て
糸子に噛み付いた玉枝。
「あんたの強さは毒や!」
めらめらと燃え滾る憎しみの眼差しを糸子にぶつける玉枝。
その迫力のある演技は、芝居とわかっていながらも息を呑むものだった。

今回の朝ドラ、ドラマの流れは「静」、だがいちいち細かく解説するナレーションだけはうるさい。
解説しなけれならないような芝居は、ちょっとつらすぎる。
怒鳴り声が多かろうが、お行儀が悪かろうが、やっぱり前作のほうがドラマとして、圧倒的に面白かったな。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (CITROEN)
2012-06-25 18:15:15
うっわ~・・
舞台とは、またすごく近いですね。
やっぱりライブがいいですよね、好きな人を見るのは・・
NHKの以前やってたスタジオパークからこんにちは、とかすごいひとだったようですよ。
あのちょっとポーカーフェイスな感じが魅力なのかな?
お肌と体調を万全に整えて、楽しんできてください
返信する
Unknown (EKO)
2012-06-24 23:54:13
周防さんにぐぐっと来た私は「クレオパトラな女たち」で確信して、つい先日舞台のチケットを取り8月末に会いに(見に)行っちゃいます
(しませんけど)入り待ちや出待ちをしちゃいたい位楽しみです

返信する
Unknown (CITROEN)
2012-06-24 20:28:55
EKOさん、お久しぶりです!
えへへ、やっぱりここが落ち着く感じなんですよね、私。

朝ドラは、時計代わりなんですよ。
でも面白いときは、どっかり座りこんで見ちゃうので、そのあとが大変なんですけどね。
昌ちゃん、恵さんのファンも、周防さんのファンも結構あちこちで耳にします。
昌ちゃん、恵さんのあの消え方はないだろう!みたいな意見や、周防さんにぐぐっときちゃったとか。
私も、基本的に脇役を固める人のほうが好きで注目してしまいます。
これからの梅ちゃん、ちょっとは成長するのかな~・・
返信する
Unknown (EKO)
2012-06-24 11:15:55
CETROENさん、お久しぶりです。
実は先日ブックマークにplusが入っているのを気付いたばかりだったのですが、こちらも再開?されて、この文章のテンポ、やっぱり好きです。

さて、お仕事をされてるcitroenさんも朝ドラは見ていらっしゃるんですね。
私もここ数年、大河と朝ドラと録画までして見始めました。
特に朝ドラは母が昔から見ているからこれを見るようになった私は今更ながら「母」年齢になったのかなぁなんて思ってしまいます。

カーネーションは面白くて暖かくて、熱くて面白かったですよね。
夏木マリさんは朝ドラヒロインよりも朝ドラナレーションをするのが長年の夢でそれが今回叶ったそうですね。
小原家、安岡家の配役も魅力的でみんなぴったりでした。昌ちゃんと恵さんも。
私は周防さんにはまりました。
後から今までもいろい出演していたのを知ったし、現在ブレイクしてますね。

今の梅ちゃんは梅ちゃんである意味朝ドラ的とも言えますよね。
私は変な人と言われ続けている松岡さんが今気になります。俳優も役も。

篤姫の乳母の菊本の佐々木スミ江とか、幾島の松阪慶子も良かったです。

二つつづけて早速コメント入れちゃいました。
返信する

コメントを投稿