リカバリー志向でいこう !  

精神科医師のブログ。
弱さを絆に地域を紡ぎ、コンヴィヴィアルな社会をつくりましょう。

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チャンス外泊

2006年08月12日 | Weblog
いろいろな問題点(=解決すべき仕事)が見えてきます。

 終末期の人、医療依存度が高かったり、やADL的にぎりぎりの人が、限られたチャンスを活かして病院から一時的に外泊するとき、あるいは退院前に試験的に外泊してみるときに介護保険下のサービスが使えないのは問題です。
 とくにそういった外泊のニーズは家族が集まるお盆や正月など、世の中が休みのときに多いのです。
 病院から短期的にでも応援に行けるような体制があれば安心して外泊できると思うのですが、それはどうしてもボランティア的な支援に頼ることになります。
 いったん退院扱いにして、いつでも戻ってきていいからね、ベッドは開けておくから(すぐに用意するから)といって介護保険のサービスを短期的に導入して送り出す方法が一般的です。
 しかし今の時期はまだいいのですが、冬場などはベッドはすぐに埋まってしまいますし、再入院のときに病棟が変わればスタッフとの人間関係も作り直しです。(個室も少なく、順次、病棟も移ることもできますがどうしてもバタバタします。)
回復期リハ病棟や、療養型だとそういったこともちょっと大変です。

 小回りの効く小さな病院なら、医療と福祉、訪問診療、訪問看護、訪問リハ等と病棟での医療のシームレスな連携が臨機応変に可能なのでしょうが・・・。大病院の限界を感じるとともに、何とかいい仕組みができないかと考えています。(老人保健施設など中間施設との連携、在宅支援、高齢者、緩和ケア、リハを中心とした部門を独立させて病院内病院でつくるなど。)

結局は医療、福祉現場の余裕のなさが問題なのですが。