●「飛び込み隊」として参加
沖縄に着いたのは7月2日の午後だったのでその日は挨拶だけにして、翌7月3日から行動に参加することにしました。翌朝6時に浜へ行ったときには、すでに臨戦態勢。私は辺野古の闘いに参加するのは初めてで、「飛び込み隊」としてボートに乗りました。
海上では、作業船と警戒船が船団を組んでいます。作業船が行う作業内容を知るために近づくと、警戒船が近づかせまいと邪魔をしに来ます。作業内容を情報公開しないので、作業船に乗せられている機材やダイバーの数からその日の作業内容を推測し、非暴力的な手段で作業をさせまいと抵抗することになるのですが、戦略は日々変わります。例えば「カヌー隊」が作業船のまわりを囲んで作業ができないようにするまで、時間を稼ぐために「飛び込み隊」が先に飛び込んで船の縁につかまって作業しないように説得することもあれば、作業自体を止めさせるために潜ることもあります。私は素潜りでしたが、作業員のダイバーはほとんどタンクを担いで潜っているので、こちら側も熟練した方々はタンクを背負って水中戦になったりします(楽しみのためのダイビングと違うので、すごく高度な潜水技術が必要。ライセンスを持っているくらいではダメだそうです)。
当初、作業船は「カヌー隊」が数隻囲むと作業を止めましたが、翌々日あたりには方針を変えたようで、振り払うように急発進したり、近づいたカヌーを転覆させたりと危険な場面もありました。あるときには、警戒船から船長がボートに乗り込んできて、恫喝されたこともあったし、夕方に「お疲れさん」と行って去っていったと思ったら、沖でこちら側が諦めて帰るのを待っていたり・・・と、心理戦の様相もあります。無線もすべて盗聴されていて、作業船からこちらの声が聞こえてくることもありました。それを前提にこちら側は無線を使うので、これまた心理・情報戦です。
一昨日は朝4時半から船が出始めていました。クレーンを載せた大型船・不知が出ているので警戒しましたが、台風4号の上陸を前に、辺野古湾に設置した水中カメラを引き上げる作業でした。一辺が80cm四方くらいの大きな台に載った巨大な水中カメラを引き上げる際に、珊瑚礁を傷つけないか監視していましたが、干潮で浅くなっている箇所ではダイバーだけで巨大なカメラを船の停泊している場所まで移動させるため、珊瑚礁にあたって「ゴリッ、ゴリッ」と削れる音が、潜っていても聞こえてくるほど。「環境調査」自体が環境を壊していました。
●カンパで買ったボートは大活躍!
ところで、カンパで新規に購入したゴムボート「サーニー・アル・サラーム」号(アラビア語で平和を作る者という意味)は、本当に大活躍でした。サラーム号があるとないとでは、大違いです。ゴムボートといっても100万円以上する立派なもので、こちら側が持っている船の中でも、小回りがきいてスピードが速いので抜群の機動力を発揮。警戒船の船長さんも「今度のゴムボート、よく走るなあ」と言っていました。すべてこちらの船・ボートには「平和」が各国語で書かれたレインボー旗がなびいています。
●毎日が闘い・・・
私が参加していた1週間のうち、日曜日と月曜日は「結果的に」作業がありませんでした。それでも「作業しない」ことは事前には知らされないので、朝6時すぎにはみんな各地から集まってきていました。情報収集の結果、お昼ごろには解除になりましたが、片道1時間以上の道のりを車で運転してくる人は、早朝4時台に家を出います。沖縄在住の人は、毎日毎日休みなく、船長として、カヌー隊として、飛び込み隊として、また陸での情報収集や座り込み隊として、闘いを続けることが生活になっています。辺野古に向かっていた方が事故を起こしてしまったことが MLにも流れていましたが、沖縄では基本的に移動手段が車なので、60代、 70代の方々も疲れていても運転して通っているのは、いつか事故を起こしてしまうのではないか、体調を崩して倒れてしまうのではないか、と本当に心配になります。
●東村・高江でも工事がスタート
特に、7月2日から東村・高江でヘリパット建設工事も進められようとしているので、抵抗運動が分散されています。辺野古での作業がなかった日の午後、激励を兼ねて高江に行きましたが、炎天下での座り込みが続いていました。ゲートが4つあるので、高江での反対行動ももっと人が必要です。
このように辺野古でも高江でも、かなり強行に作業が進めようとしている状況を沖縄のマスコミでさえなかなか報道しないので、現状が知らされずに本当に少ない人数で毎日の激務を続けている、という状況が続いています。
●これから
実際に辺野古の闘いに参加してみて、もっと交代要員が必要だ、ということを身にしみて感じました。諦めずに闘う仲間たちをどう増やしていくか。それと同時に、このような強硬手段をこれ以上継続させないための世論喚起をどうすればいいのか。マスメディアが報道しない、ということが本当に悔しくなります。
「とにかく来て」という呼びかけに応えたいと、辺野古に行く計画を立てました。ブログには現在の闘いの状況が詳しく報告されていますが、どこに泊まるのがいいのか、何を持っていけばいいのか、移動の手段や食事、そもそも自分が役に立つのかを判断するための情報はあまり書かれていません。幸い、Tさんが何度も辺野古へ通っていたので、私の場合は助かりました。だから、関心はあるけれど、もっと詳しいことが知りたい・・・という方のための、ガイドセミナーやリーフレットを作りたいなあと考えています。特に、これから学生さんたちが夏休みに入るので、一夏を辺野古で過ごすことをぜひ勧めたいと思います。
関心のある方はどうぞお気軽にご相談ください。
海上での闘いが危険を伴うので、もっと気軽に参加できるよう「プカプカ隊」を募ってはどうかという案もミーティングで出ていました。美しい辺野古の海で、たくさんのカヌーがプクプカ浮いて遊んでいるだけでも抑止力になるからです。
もちろん、経済的援助もとても重要なので、辺野古カンパ箱を置こう、という案が出ています。支援金は、有効に、大切に使われていました。海からあがった後の水道代・温水シャワー代もカンパから出されていました。
現在、ゴムボートをもう一隻購するための、カンパを募っています。
振込先 郵便振替口座 01700-7-66142
加入者名 ヘリ基地反対協議会
※通信欄に必ず「ゴムボート代」と書いてください
乱筆ですが、取り急ぎご報告です。
辺野古では、そろそろ今日の闘いが始まろうとしている時間です。
■■以上、某MLからの無断引用(一部内容変更)■■
「君、いい体してるね。辺野古ジュゴン警備隊に参加してみないか?」
※画像はここから
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。なお、安倍辞任までの間、字数が許す限り、タイトルに安倍辞任要求を盛り込むようにしています(ここ←参照下さい)。
沖縄に着いたのは7月2日の午後だったのでその日は挨拶だけにして、翌7月3日から行動に参加することにしました。翌朝6時に浜へ行ったときには、すでに臨戦態勢。私は辺野古の闘いに参加するのは初めてで、「飛び込み隊」としてボートに乗りました。
海上では、作業船と警戒船が船団を組んでいます。作業船が行う作業内容を知るために近づくと、警戒船が近づかせまいと邪魔をしに来ます。作業内容を情報公開しないので、作業船に乗せられている機材やダイバーの数からその日の作業内容を推測し、非暴力的な手段で作業をさせまいと抵抗することになるのですが、戦略は日々変わります。例えば「カヌー隊」が作業船のまわりを囲んで作業ができないようにするまで、時間を稼ぐために「飛び込み隊」が先に飛び込んで船の縁につかまって作業しないように説得することもあれば、作業自体を止めさせるために潜ることもあります。私は素潜りでしたが、作業員のダイバーはほとんどタンクを担いで潜っているので、こちら側も熟練した方々はタンクを背負って水中戦になったりします(楽しみのためのダイビングと違うので、すごく高度な潜水技術が必要。ライセンスを持っているくらいではダメだそうです)。
当初、作業船は「カヌー隊」が数隻囲むと作業を止めましたが、翌々日あたりには方針を変えたようで、振り払うように急発進したり、近づいたカヌーを転覆させたりと危険な場面もありました。あるときには、警戒船から船長がボートに乗り込んできて、恫喝されたこともあったし、夕方に「お疲れさん」と行って去っていったと思ったら、沖でこちら側が諦めて帰るのを待っていたり・・・と、心理戦の様相もあります。無線もすべて盗聴されていて、作業船からこちらの声が聞こえてくることもありました。それを前提にこちら側は無線を使うので、これまた心理・情報戦です。
一昨日は朝4時半から船が出始めていました。クレーンを載せた大型船・不知が出ているので警戒しましたが、台風4号の上陸を前に、辺野古湾に設置した水中カメラを引き上げる作業でした。一辺が80cm四方くらいの大きな台に載った巨大な水中カメラを引き上げる際に、珊瑚礁を傷つけないか監視していましたが、干潮で浅くなっている箇所ではダイバーだけで巨大なカメラを船の停泊している場所まで移動させるため、珊瑚礁にあたって「ゴリッ、ゴリッ」と削れる音が、潜っていても聞こえてくるほど。「環境調査」自体が環境を壊していました。
●カンパで買ったボートは大活躍!
ところで、カンパで新規に購入したゴムボート「サーニー・アル・サラーム」号(アラビア語で平和を作る者という意味)は、本当に大活躍でした。サラーム号があるとないとでは、大違いです。ゴムボートといっても100万円以上する立派なもので、こちら側が持っている船の中でも、小回りがきいてスピードが速いので抜群の機動力を発揮。警戒船の船長さんも「今度のゴムボート、よく走るなあ」と言っていました。すべてこちらの船・ボートには「平和」が各国語で書かれたレインボー旗がなびいています。
●毎日が闘い・・・
私が参加していた1週間のうち、日曜日と月曜日は「結果的に」作業がありませんでした。それでも「作業しない」ことは事前には知らされないので、朝6時すぎにはみんな各地から集まってきていました。情報収集の結果、お昼ごろには解除になりましたが、片道1時間以上の道のりを車で運転してくる人は、早朝4時台に家を出います。沖縄在住の人は、毎日毎日休みなく、船長として、カヌー隊として、飛び込み隊として、また陸での情報収集や座り込み隊として、闘いを続けることが生活になっています。辺野古に向かっていた方が事故を起こしてしまったことが MLにも流れていましたが、沖縄では基本的に移動手段が車なので、60代、 70代の方々も疲れていても運転して通っているのは、いつか事故を起こしてしまうのではないか、体調を崩して倒れてしまうのではないか、と本当に心配になります。
●東村・高江でも工事がスタート
特に、7月2日から東村・高江でヘリパット建設工事も進められようとしているので、抵抗運動が分散されています。辺野古での作業がなかった日の午後、激励を兼ねて高江に行きましたが、炎天下での座り込みが続いていました。ゲートが4つあるので、高江での反対行動ももっと人が必要です。
このように辺野古でも高江でも、かなり強行に作業が進めようとしている状況を沖縄のマスコミでさえなかなか報道しないので、現状が知らされずに本当に少ない人数で毎日の激務を続けている、という状況が続いています。
●これから
実際に辺野古の闘いに参加してみて、もっと交代要員が必要だ、ということを身にしみて感じました。諦めずに闘う仲間たちをどう増やしていくか。それと同時に、このような強硬手段をこれ以上継続させないための世論喚起をどうすればいいのか。マスメディアが報道しない、ということが本当に悔しくなります。
「とにかく来て」という呼びかけに応えたいと、辺野古に行く計画を立てました。ブログには現在の闘いの状況が詳しく報告されていますが、どこに泊まるのがいいのか、何を持っていけばいいのか、移動の手段や食事、そもそも自分が役に立つのかを判断するための情報はあまり書かれていません。幸い、Tさんが何度も辺野古へ通っていたので、私の場合は助かりました。だから、関心はあるけれど、もっと詳しいことが知りたい・・・という方のための、ガイドセミナーやリーフレットを作りたいなあと考えています。特に、これから学生さんたちが夏休みに入るので、一夏を辺野古で過ごすことをぜひ勧めたいと思います。
関心のある方はどうぞお気軽にご相談ください。
海上での闘いが危険を伴うので、もっと気軽に参加できるよう「プカプカ隊」を募ってはどうかという案もミーティングで出ていました。美しい辺野古の海で、たくさんのカヌーがプクプカ浮いて遊んでいるだけでも抑止力になるからです。
もちろん、経済的援助もとても重要なので、辺野古カンパ箱を置こう、という案が出ています。支援金は、有効に、大切に使われていました。海からあがった後の水道代・温水シャワー代もカンパから出されていました。
現在、ゴムボートをもう一隻購するための、カンパを募っています。
振込先 郵便振替口座 01700-7-66142
加入者名 ヘリ基地反対協議会
※通信欄に必ず「ゴムボート代」と書いてください
乱筆ですが、取り急ぎご報告です。
辺野古では、そろそろ今日の闘いが始まろうとしている時間です。
■■以上、某MLからの無断引用(一部内容変更)■■
「君、いい体してるね。辺野古ジュゴン警備隊に参加してみないか?」
※画像はここから
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。なお、安倍辞任までの間、字数が許す限り、タイトルに安倍辞任要求を盛り込むようにしています(ここ←参照下さい)。