東京電力が頑なに公開を拒んできた柏崎刈羽原発の6号炉の海側の岸壁部分を社民党調査団に公開する旨の連絡が26日突然飛び込んできた。そこで、早速、保坂議員をはじめとする調査団は、27日、現場に急行した。事故から12日めにしてようやく公開するのは、重大な損壊隠しが終了したからに違いない、みんなが思って、現場に臨んだ。調査結果は、その疑惑を裏付けるのに十分なものだった。つまり、現場は、すっかり補修されていたのだ。しかし、隠せない重大な損壊もあった。修繕してからの公開じゃぁ、公開の意味がないだろう!と怒りつつ、現地報告を受けて、原発反対訴訟のスペシャリスト、海渡雄一弁護士が行った解説を掲載する。
■■社民党第三次柏崎原発調査団報告解説■■
弁護士 海渡 雄一
7月27日、保坂議員、原子力資料情報室の伴代表、湯浅さん、田中三彦さんらが社民党第三次柏崎原発調査団として、5、6、7号機の後背地域を視察しました。
16日の地震から11日経過して、敷地内部に生々しい痕が残っているものの、かなり現場が改変されてしまっているようです。
速報性が大切ですので、保坂議員からさきほど写真を見ながら直接説明を受けた報告のうち、重要だと思われる点について説明します。
間接報告ですので、不正確な部分があるかもしれませんが、さらなる公開実現につなげるために、解説します。
○汚水タンクが破損し、汚水処理用のパイプが破断したという説明で、その補修工事が行われたことは確認できた(写真①)。
○クーリングウォーターパイプの工事が行われていた。定期検査に関する工事は全てストップしているという説明であったのに、なぜか、東京電力はこの工事と地震との関係を否定した。
○大型クレーンが敷地内に入り、工事中であったが、工事の内容については説明がなかった。
○6号炉の原子炉建屋の壁に不陸(凹凸)が生じている。7号炉と見比べると違いがはっきりと分かる。下からの力で建物自体が破壊された可能性もある(写真②)。
○5、6、7号機の海側の地域には一面にブルーシートが貼られており、その下のアスファルトが損傷して、大量のアスファルトが剥がされて積み上げられている(写真③)。相当、地盤が破壊されたことを示している。
○変圧器の油漏れが確認された。
○建屋のきわには、大きな陥没があったと見られる痕跡があったが、陥没の大半は砂利で埋められ、地震直後の状況は分からなくなっている。
○縁石の破壊が非常に激しい。
○消火管系の配管は非常に新しく、包装まで付いている部分があった(写真④)。この部分も補修したのではないかという質問に対して、東京電力は否定した(1、2、3、4号炉周辺の消火管系は補修したことを認めていた。非常に疑わしい。
○街灯がほとんど倒れていたが、東京電力の説明では傾いて危険なので、地震後に倒したという。
○5、6、7号機の玄関前の濾過水タンクは、基礎ボルトが吹き飛んでおり、水漏れを引き起こしているだけでなく、下部が塑性変形している(写真⑤)。この部分に下から突き上げる非常に強い力が働いたことを示している。
■■解説以上■■
赤城の疑惑と同様、選挙が終わるまでは実態を明らかにしないという戦略かも?!赤城はメディアがスクープした。柏崎刈羽原発の損傷実態も是非是非スクープしてほしい!私たちの生命に直結する情報なのだから…。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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