【今回、ご紹介するのは、少し古い呼びかけですが、いまも、沖縄の弁護士たちは多忙な業務を縫って現地に駆けつけています。平和を護ろうとする人々の命までも危険にさらされている今、違法な弾圧を許さないためにも、弁護士の現地監視の重要性は高まっています。以下、辺野古座り込みを支援する弁護士の会(←クリック)の呼び掛け文全文を転載します】
「辺野古座り込みを支援する弁護士の会」では、ボーリング調査強行という緊迫した事態を前に、辺野古に座り込みを続ける人々、結集する人々、沖縄の弁護士たちを支援します。
◆ 本会に名前を連ねて頂きますようお願いします。
賛同頂けます方は、お名前・所属弁護士会をJELF事務局までご連絡下さい。
◆ 同時に、緊急カンパも行っています。
振込先は以下の通りです。
◆ メールの転送をお願いします。
お知り合いの弁護士の皆様、このメールを受け取られた皆様が加入されておられる弁護団のMLなどに転載してください。
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こころある弁護士に訴えます。
■コンテンツ■
① よびかけ
② 支援の会声明
③ 日本環境法律家連盟の辺野古での活動
日本環境法律家連盟の籠橋です。
我が国のこころある弁護士に訴えます。
「辺野古座り込みを支援する弁護士の会」にご参加ください。
辺野古沖に米軍基地建設準備のためにボーリング調査が強行されようとしています。
地元では強行着工に反対し100日以上にもわたって座り込みが続いていますが、9月7日にも防衛施設庁はボーリング調査を強行しようとしています。現地ではこれに反対して多くの人々が結集しておりまり、場合によっては機動隊が投入される事態があるかもしれない緊迫した事態が続いております。緊迫した事態を前に辺野古に座り込み を続ける人々、結集する人々を支援するために「辺野古座り込みを支援する弁護士の会」を呼びかけます。現地では沖縄の弁護士が機動隊などの投入に備えて待機しています。会では勇気ある沖縄の人々、献身的な沖縄の弁護士たちを支援します。是非とも、会の趣旨に賛同していただき、会に名前を連ねて頂けますよう、お願いいたします。
現地の動きについて
http://www.okinawatimes.co.jp/spe/k_index.html
【連絡先】
日本環境法律家連盟事務局
e-mail: jelf@green-justice.com
〒 451-0031 名古屋市西区城西1-12-12 パークサイドビル3階
TEL 052-528-1562 / FAX 052-528-1561
【カンパ送り先】
(沖縄の弁護士の辺野古座り込み支援活動及び沖縄辺野古訴訟に使います。)
百五銀行 上前津(かみまえづ)支店
普通 183738 カゴハシタカアキ
【声明文】
声明および警告文
防衛施設庁外関係行政当局 宛
(仮称)「辺野古の座り込みを守る弁護士の会」
別紙のとおり
声明および警告の趣旨
本件ボーリング調査には、辺野古海域の豊かな自然を破壊し、未来世代に引き継ぐべき世界の財産を破壊する上、後述するような違法事由が存在し、これを強行することは違法無効な公務執行となるので、実施してはならない。
防衛施設庁のボーリング調査を強行を我々は許さず、あらゆる法的手段をもって対抗することを警告する。
防衛施設庁がボーリング調査強行に伴い、座り込みを続ける人々の生命や身体、自由を侵害し、あるいは脅かす行動に出るならば刑事告訴なども含めてあらゆる対抗手段を講じるであろうことを警告する。
声明および警告の理由
防衛施設庁は、沖縄国際大学へのヘリ墜落事故を奇貨とし、普天間代替施設(以下「代替施設」という)の護岸構造を検討すると称し、その現地技術調査の一環として、本件ボーリング調査を強行しようとしている。ボーリング調査は、代替施設を建設しなければ不要であるし、逆に、ボーリング調査を実施しなければ護岸工事に着工できず、埋立工法となる代替施設の建設にも着工できないのであって、代替施設建設と不可分一体の関係にある。すなわち、ボーリング調査も、護岸工事と同じく、代替施設建設の一部にほかならない。このことは、ボーリング調査が、護岸の建設される部分のみならず、代替施設の滑走路予定地でも実施されることからも明白である。のみならず、ボーリング調査は、もろいサンゴの岩床に63カ所ものボーリングを行うものであり、まさに「調査」の名を借りた事実上の代替施設建設工事の強行でしかない。
そもそも辺野古に新たな基地建設を作ることは沖縄ジュゴンの生息に象徴される豊かな自然環境を破壊することであり未来世代に伝える大切な国際的財産を失うことになり許されない。また、沖縄の人々の願いは基地のたらい回しではなく、即時の縮小、撤退である。普天間基地の即時閉鎖、無条件返還こそが平和を求め、沖縄な豊かな環境を求める人々の願いである。我々、「辺野古の座り込みを守る弁護士の会」は辺野古に座り込む勇気ある人々を心より応援する。防衛施設庁のボーリング調査を強行を我々は許さず、あらゆる法的手段をもって対抗する決意である。また、防衛施設庁がボーリング調査強行に伴い、座り込みを続ける人々の生命や身体、自由を脅かす行動に出るならば刑事告訴なども含めてあらゆる対抗手段を講じるであろうことを警告する。
法的観点からみても、本件ボーリング調査には、以下のような明白かつ重大な違法事由が多々存在する。すなわち、
1.権限違法
代替施設は、米軍供用部分と民間供用部分から成る軍民共用空港であるが、この民間供用部分も防衛庁設置法5条19号に基づき、防衛施設庁が建設するものとされており、本件ボーリング調査及び護岸工事についても、防衛施設庁は同号に基づき実施しようとしている。しかし、同号は、防衛施設庁の所掌事務の範囲を定めた組織規範にすぎず、防衛施設庁が本件基地を建設する法的根拠にはなりえず、同号を根拠として本件基地を建設することは、防衛施設庁の権限外行為として、違法無効であることは明らかである。それゆえ、代替施設建設のためのボーリング調査及び護岸工事についても、防衛施設庁は同号を根拠に実施しようとしているが、これも違法無効というほかはない。
2.空港整備法違反
本件基地のうちの民間供用部分すなわち民間空港は、空港整備法に基づき同法の定める要件及び手続に従って建設される必要がある。しかるに、上記のように、民間共用部分も空港整備法によらずに、防衛庁設置法によって建設されようとしている。これは空港整備法、特に、その1条、2条3号、5条及び9条などに違反するものである。それゆえ、ボーリング調査及び護岸工事についても、民間供用部分の建設のためにもなされる以上、空港整備法所定の要件及び手続に従ってなされる必要があるのに、上記のように、防衛庁設置法に基づき実施されようとしており、空港整備法に違反するものとして違法無効というほかはない。
3.環境影響評価法及び県環境影響評価条例違反
本件ボーリング調査は、代替施設建設の本体工事の一部あるにも拘わらず、その環境影響評価手続の終了前に、フライング的に見切り着工されようとしている。これは、環境影響評価手続終了前の事業の先行実施を禁止する31条違反に違反する。環境影響評価法は強行法規であり、その手続違反は違法無効事由になる。のみならず、ボーリング調査は同法の対象事業の一部である以上、ボーリング調査を方法書の手続終了以前に実施することは、同法5条違反となる。同法3条は、国に対し、「事業の実施前における環境影響評価の重要性を深く認識して、この法律の規定による環境影響評価その他の手続が適切かつ円滑に行われ、事業の実施による環境への負荷をできる限り回避し、又は低減することその他の環境の保全についての配慮が適正になされるように努めなければならない」と定めている。国による環境影響評価終了前のボーリング調査の実施は同条にも反する。
更に、ボーリング調査に基づく護岸工事は、15ヘクタール以上の面積を埋め立てる事業であって、それ自体だけでも沖縄県環境影響評価条例の対象事業であることは明白である。しかしながら、これに関する手続きは全く履践されておらず、護岸工事の前段階として、護岸工事のためにも実施されるボーリング調査は、明確な同条例違反である。
4.文化財保護法違反
同法91条1項1号は、「天然記念物の現状を変更し、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするとき」は、「関係各省各庁の長は、あらかじめ、文部科学大臣を通じ文化庁長官の同意を求めなければならない」と規定している。沖縄ジュゴンは天然記念物であるが、ボーリング調査及び護岸工事が天然記念物であるジュゴンの現状を変更し、その保存に影響を及ぼす行為であること明らかである。しかるに、ボーリング調査及び護岸工事について、文化庁長官の同意は得られておらず、同号に違反するものとして違法無効というほかはない。
以上のように、本件ボーリング調査の実施が違法無効なものである以上、その強行実施は違法無効な公務執行であるから、これを実施してはならいことは明々白々である。
それゆえ、本件ボーリング調査を強行実施した場合には、関係当局および関係個人の責任を生ぜしめるのみならず、強行実施によって生じた混乱についても全責任を免れないことを、ここに声明として公表し、重大なる懸念をもって警告を発する。
【日本環境法律家連盟の活動】
沖縄県は日本の国土の0.6%を占めるにすぎませんが在日米軍専用施設面積の約75%に及ぶ広大な面積の米軍基地が存在しています。
1995年5月9日の米兵による少女暴行事件をきっかけに沖縄県民の基地への批判が強くなる中、日米両政府はその年11月に「沖縄に関する特別行動委員会」、通称SACO (the Special Action Committee on Okinawa)を発足させ、1995年12月に最終報告(以後SACO合意という)を発表しました。米政府は代替施設の提供を条件に普天間基地の返還を約束しました。この代替施設が辺野古沖米軍基地です。このような案に対して沖縄県の人々は基地問題を県内のでのたらい回しによる解決を拒否して今日まで戦っています。また、辺野古沖はジュゴンに象徴される豊かな自然環境が残っていることから多くの自然保護団体がジュゴンの保護を求めて基地建設に反対しています。
日本環境法律家連盟では沖縄の平和と文化と自然を守るとの立場から基地建設に反対し、日米の自然保護団体及び米国環境派弁護士と共同して国防総省を被告に訴訟を展開しています。
連盟の活動については以下のHPをご覧ください
日本環境法律家連盟 http://www.jelf-justice.org/
自然の権利 http://homepage3.nifty.com/sizennokenri/
■■転載終了■■
※写真は、こちら(←クリック)より
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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