11月11日(金) 晴れ
どうしても内容に引き込まれてしまって、手話的に・ろう者的に(想像で)見るのが難しいが、TVerで見直してみると、ろう者的なシーンがいっぱいちりばめられているなぁと気付く。
奈々の夢で、聴者同士の恋人ならこんなことができたというシーンとか、聞こえない耳にスマホを当てるシーンが切なくて。
Twitterではこんなつぶやきがあった。
そうか、あのハンドバッグのシーンは、そんな意味があったのか。
だから奈々が青いハンドバッグを見つめていたのか。
みんなよく見ているなと思う。
なるべく感情移入せずに、ろう者あるあるを探してみよう。
二人の会話は周りに聞かれないよと言っているのかな。
耳が聞こえなくなった想の不安を励ましているのだが、これが後で逆説的に聞こえてつらい。
「同じ」・・・この手話は、ろう者との会話ではよく出てくる。
トンサンはAYAちゃんの映画「スタートライン」を思い出した。
聴力を失った旅人ウィルの言葉。
Start Line(スタートライン)
あ、いけないいけない。また感情が入ってしまった。
手話サークルに永い間いると、聴者で手話の大ベテランから、「ろう者はこういうことがあるよね」と聞くことがある。
最初にトンサンがそれを聞いたときは、『大ベテランでも、ろう者は住む世界が違うと思っているのかな』とびっくりした覚えがある。
でもトンサンもそういう場面に何度か出会ううちに、「ろう者あるある」として受け止められるようになった。
トンサンは、違う環境で暮らしていても、理解はできるようになると思っている。
この場面も切ない。奈々は紬が返事したことを知らないのだ。
「視界に入り込む」・・・そう、これが大事。
でも手話を知らない人は使わない言葉だろうなぁ。
トンサンは手話サークルで勉強しているのだが、たまにろうの講師の目を見ないで手話表現する生徒がいる。
そんな時「講師の目を見て答えて」と横槍(よこやり)を入れることがある。
講師がこちらを見てくれていなければ、なにも伝わらないからだ。
「入門」を終え、「初級」になった人は、必ず講師の目を見て手話を使ってほしい。
手話の基本だ。
これは紬が手話の特性に慣れてきて、相手に伝わる手話をしているのが、想も感じて『紬も手話に慣れてきたな』と思って言った言葉だろう。
視線を逸(そ)らしたら手話は伝わらない。
だから手話ではうそはつけない。
みんながTwitterで話題にしていた青いバッグ。
確かにハンドバッグは片手手話になってしまう。
手話サークルでは手をあけられるショルダーバッグの人が多い。
トンサンもそうだが。
ずっと視線をそらせているろう者に伝える方法は、肩たたき・目の前に手のひらを持って行く・見ているものを動かす・振動を伝えるなどの方法がある。
このシーンでは奈々が想に対して、「できないの?(手話がわからないの)」と聞いている。意訳では「どうしたの?」となっているが。
たたみかけるように話す奈々の心が痛々しい。
これはろう者にとっては夢のようなシーンなんだろうなぁ。
手を使わなくても会話ができる。
こんな当たり前のことが、ろう者にとってはとってもうらやましいことだったりする。
しかし目覚ましの振動で、夢の世界から追い出されてしまう。
これは言う方も切ないし、聞く方も切ないなぁ。
生まれつきのろう者が、本当にこんな夢を見るかどうかわからないが、言われた紬はつらいだろうな。
図書館で本に目を落としている想を呼ぶ回想シーン。
相手の読んでいる本に自分の本をぶつける。
「ろう者あるある」かも。
想もろう者の仲間入り。
かと思ったら、想に目標だったと言われて・・・
この時はまだ奈々は想との付き合いがこれで終わるとは思っていなかったと思うが・・・
この回想シーンを挟むと、奈々が聞こえない耳にスマホを当てるのがなんとも切なくて・・・
どういう展開にしたら、みんな幸せになるんだろうねぇこのドラマ。
いけないいけない、またドラマに引き込まれてしまった。 (*^ω^*)ポリポリ