『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』読了。

インフルエンザは、超効くお薬のお陰で一日で熱が下がった。
９度まででたけど、全然しんどくないの・・・。
夢見心地でフラフラしてる気分。
なんか、すごく不思議な気分だった。

しかし（涙）・・・この日は・・・楽しみにしていたプチプチオフ会に
参加できず、そして楽しみにしていた初！花組芝居・・初・泉鏡花の
世界に足を踏み入れる事ができなかった（涙）

ちえっ！！くそ～～～～っ（涙）！！

しんどくないので、友人から借りてる
村上春樹著『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』・・・
途中まで読みかけていたのを、全部読んでしまおう！・・と心に決め
読んでしまった。
・・・やればできる・・・。がはは！はは・・・・ああ・・（涙）

ちょっと読んでは眠くなり、ちょっと読んでは眠くなり・・・
の、繰り返しであったが、昨日には読み終わる。
「３日間、安静にして隔離状態で過ごしてくださいね」と先生から
お墨付きを頂いてるので、（家族に対しては）とっても気も楽だったけどさ♪

現実の世界で、よくわかんない不思議組織から狙われる「私」のいる世界
『ハードボイルド・ワンダーランド』と
絶壁に囲まれた完全でそれでいて完全でない、「心」のない住人達で構成された
街で、自分の影と引き離された「僕」のいる世界『世界の終わり』・・の
二つのお話が交互に進んで構成される小説。
全然関係のないこの二つのお話が、ラストに向かって
絡み合ってゆくのが、なんとも凄まじく
ラストに救いなし。・・いや、作者の勇気ある決断に拍手・・いや・・
・・・最後の最後に予想した結末と全く違うものがあり
愕然としてしまった。・・・・しかし、涙。

高校生の時分、部活からの帰り・・・
寒い冬の土手を自転車で走りながら、
寒いし、一人だし、暗いし疲れてるし・・もし、こんな状況が永遠に続いたら
イヤだよなあ・・・
・・・と、よく想像しながら走っていたことを思いだした。
その「永遠」状態を敢えて自分から選べるか？・・・と。

熱があるときに読む小説ですか？！
違うでしょう・・・（笑）
さらに頭はフラフラしてくるし、暗く・・・なります。

『世界の終わり』の世界で
「歌」というものの記憶・・を無くしてしまった主人公が、和音を頼りに
徐々に思い出すシーンは感動。
思い出した曲が『ダニー・ボーイ』・・っていう設定が、
さすが村上春樹！である。泣ける。
大体『ダニー・ボーイ』って活字にした時点で泣けるじゃないですか。
『ダニー・ボーイ』って・・・。
家にあった・・・な・・・と、ほじくり返して聞いて見る。
久しぶりのメロディー。
懐かしさと切ない感じがいい・・・。
これは、熱があっても聴くと効く音楽・・・。
そして・・・この歌詞はこのお話とリンクして聞こえる。泣ける・・。

まあ、そんななんじゃかんじゃの土日だった。

すっかり熱も下がったのでＷＯＷＯＷ録画分
『七人は恋人』（クドカン作・演出）と『七人は僕の恋人』（クドカン作・演出）も観てしまった。

やっぱり前作より後の作品の方がかなり面白い。
人生は・・やっぱり「見たい！聞きたい！白虎隊！」・・・・なのである（！？）