Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

たった数分の選択肢

2018-03-22 23:54:27 | つぶやき

 この半年ほどで、近在にスマートインターなるものがふたつ開設された。通勤に高速を利用するようになって、このことは今までにも何度か触れたことだが、つい先日、ふたつのうちのひとつ、駒ケ岳サービスエリアにそのスマートインターが利用開始となった。「誰が使うんだ」、そう思わせるような位置にあるスマートインターで、駒ヶ根インターと距離にして3キロほどしか離れていない。加えて伊那と小黒川のように、谷を隔てているわけでもなく、空間的には起伏のない一面の位置にある。もちろん3キロあるから、インター近在の人たちにとってみれば利用価値はあるのだろうが、その恩恵を受ける人はそれほど多くない。それでも造られたインターは、たとえば近くにある養命酒や、独立行政法人国際協力機構といった施設にとってみればありがたい存在になるのだろう。

 「使うことはないだろう」、そう思っていたところ、先日初彼岸に生家を訪れると、兄が都合よく利用しているという。兄もまた、通勤に高速を利用して塩尻まで通っている。時間帯がずれるから、近在の渋滞に悩まされるほどではないにしろ、駒ヶ根市内は意外と通勤時間帯に渋滞が発生する。とりわけ高速道路と並行して走る広域農道は、駒ケ岳サービスエリアのある大徳原から、駒ヶ根インターのアクセス道路まで、信号の度に大小あるものの渋滞が発生する。この渋滞のために所要時間を要して、結果的に以前は電車通勤にしたほど、駒ヶ根市内はネックになっていた。高速を利用できるので車通勤を選択したが、そうでなければ、リスクの高い抜け道利用をして1時間近い車通勤をするはめになっていた。

 ということで、大徳原から駒ヶ根インターアクセス道路までの渋滞を避ける意味では、駒ケ岳サービスエリアのスマートインターは好都合というわけだ。兄が言うには5分くらい短縮になるという。3キロほど離れているだけだからせいぜい5分ではあるが、それでも渋滞にハマっていることを思うと快適というわけだ。

 そんな話を聞いたこともあって、今朝、試しに駒ケ岳サービスエリアのスマートインターを利用して小黒川まで高速を利用してみた。今までは松川から小黒川だったわけだが、さすがに料金が違う。その分時間的に5分ほど今までより所要時間が長くなるとみていたが、意外に早く、数分の違い、長くて5分というところだろうか。スマートインターの開設に伴って、ちまたでは高速通勤者が増えているようにも感じられる。その分、いくぶん一般道の車が減って、今まで駒ヶ根以南で発生していた小さな渋滞が、発生しなくなっている。それらの理由なのか、意外と駒ケ岳サービスエリアまでの所要時間が短縮されている。もちろんどこを利用しても支給してもらっているから所要時間が1分でも短い方がありがたいのだが、この数分なら魅力ある選択だと体感した。「誰が使うんだろう」、そう思っていたスマートインターが、まさかわたしの選択肢に加わろうとは…。


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