T.Shimada's Diary

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福井鉄道200形廃車へ 越前市での保存成るか?

2017年05月29日 00時19分44秒 | 福鉄電車
 昨年2月から休車となっていた福井鉄道の200形電車(203号)が、運行を再開せずに廃車となるとのことです。

福井鉄道最後の200形「引退」 高度経済成長を支えた電車(福井新聞 2017年4月13日)

 昨年7月で車検切れの状態となり、これまで大型車両の廃車前に行われていた「さよなら運転」は行えないとのことです。200形203号は1962(昭和37)年に導入された車両であり、当初は急行専用車両として運行されており、武生・鯖江・福井の各地と福井市内線を直通するために連接構造となっていました。長らく福井鉄道の花形・看板といえる存在でしたが、F1000形(Fukuram)の導入が進むことによって201号・202号が置き換えで廃車となり、F1000形4編成すべての導入が完了したことによって、大型車両の運行も終了することになったようです。

 車両の保存については、これまで越前市が前向きな姿勢を示しており、実際に「北府駅鉄道ミュージアム整備事業」の中で200形を保存展示する方針を示しています。ただし、越前市中心市街地活性化基本計画(第3期)によれば、事業実施は平成32(2020)~33(2021)年度に予定されており、計画通りとなるとあと3年ほど雨ざらしになってしまうことになります。かなり長期になるため、何らかの対策を講じなければ、腐食等によりミュージアム建設前に解体、ということにもなりかねません。

越前市中心市街地活性化基本計画(越前市)
 ・全編(平成29年3月24日変更)(ミュージアムについてはp.111に記載)
 ・概要版

 他の地域を見てみると、例えば北海道では国鉄車両や寝台列車の廃車が進んでおり、クラウドファンディングによって車両取得費用・保存費用を確保して保存・維持を行っていくという例があります。200形電車の保存については署名活動が行われていましたが、こうしたクラウドファンディングのような、新たな支援活動を取り入れてみるのも良いのかもしれません。

(クラウドファンディングの例など)
47年間愛されて引退した北海道初の電車「赤電」を残したい!(北海道の国鉄車両711系の保存)
 ・岩見沢赤電保存会

解体の危機にある27年間愛された寝台列車「北斗星」を守りたい!
 ・北斗の星に願いを推進委員会

解体の危機!半世紀を走り抜いた名車「キハ2004」を守りたい
 ・キハ2004号を守る会

日本最古の機械式気動車 旧別府鉄道車両キハ2号を永久保存へ!!
 ・旧別府鉄道キハ2号を守る会



 なお、Fukuram第4編成(さくら色)の導入により、610形電車も廃車となっています。610形は200形休車後も営業運転を続けていましたが、これによって福井鉄道での大型車両の営業運行が実質終了したことになります。(大型車両としては600形602号が残っていますが、こちらは通常の営業運行には入っていません。)

福井鉄道に新型車両「さくら色フクラム」 旧型「610形」は廃車へ(福井経済新聞 2016年12月29日)


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