日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

青天へ 吹き上げらるゝ 尾花かな

2023年10月12日 | 秋の花


関東地方では、さわやかな秋晴れの日が続いています。
寒暖の差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

川沿いの公園を散策しておりましたら、
薄(すすき)の穂が秋風に吹かれて、とても心地よさそうでした。

「青天へ 吹き上げらるゝ 尾花かな」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「野村 泊月(のむら はくげつ)」が詠んだ句です。

◎尾花(おばな)→薄の花穂(かすい)・秋の七草の一つ・秋の季語

「薄・芒(すすき)・尾花」は、俳句歳時記の季語「秋・三秋(さんしゅう)」の植物の一つになります。
三秋とは秋季の三ヶ月で、初秋、仲秋、晩秋へと秋が深まってゆきます。

白粉花(おしろいばな)、鶏頭(けいとう)、菊(きく)、萩(はぎ)、葛(くず)など・・・
秋に咲く花々も三秋の植物になります。

その中でも秋の深まりとともに変化してゆく薄は、
「薄」「花芒」 「芒野」 「糸芒」 「尾花」「芒散る」 「尾花散る」などの季語として用いられ、
古くから多くの俳人や歌人たちが詠まれた句に登場しています。

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