サブタイトルが「-ぼく地球(たま) 次世代編-」の名のとおり、名作『ぼくの地球を守って』(著者:日渡早紀 ひわたり さき)の続編。『ぼく地球』で主人公だった亜梨子(ありす)と輪の二人の子ども・蓮が主人公の作品。
『ぼくの地球を守って』
植物や動物の気持ちがわかるという不思議
な力をもつ高校生の亜梨子は、転校先の土
地で同じ団地に住む小学生の輪や、同級生
の迅八・一成と出会う。 ある日、亜梨子は
はずみで輪をベランダから突き落としてしま
う。輪は奇跡的に命を取り留めたが、これ
をきっかけに前世での記憶が甦る。一方、
ある夢がきっかけで、亜梨子は自分が前世
で‘木蓮’という人物で、輪・迅八・一成が前
世での仲間であることを知る。4人は前世で
の他の仲間を捜しだすが、周りで不審な出
来事が起こり始める…
前世で仲間だった7人が、前世と現世の間
で揺れながら、前世のつらい記憶を乗り越
えていくストーリー。
『ぼくの地球を守って』は、元のコミックと愛蔵版を持ってるくらい大好きな作品。それだけに、続編であるこの作品を読むことにためらいがあった。事実、最初は読まなきゃ良かったと思った。『ぼく地球』での亜梨子と輪も、前世での‘月の仲間’も、時が経ったせいでキャラが微妙に変わってたりして、イメージが違ってしまったと感じてしまったから。でも、読み進めていくうちに少しずつ受け入れることができた。
今回の第2巻は、‘月の仲間’は一切登場せず、蓮が学校の友達との友情を深めて成長するエピソードが中心だった。
ようやく第7話で、亜梨子が蓮に木蓮の聖歌(キサナド)を教えようとして葛藤するという話に木蓮が出てきたのがうれしかった。やっぱり、木蓮や紫苑(輪の前世での人物の名前)が出てくるエピソ-ドの方がいいな。木蓮と紫苑も、亜梨子・輪・‘月の仲間’も、もっと出てきてくれてもいいくらいなんだけど、そうなると別の作品になってしまうのが難しいところ。この作品での主人公は、あくまで蓮だから・・・でも、どうしても『ぼく地球』の印象が強すぎて、つい『ぼく地球』を求めてしまうんだよね(^_^;)