今日は予定より1日遅れで本焼きをしています。

こんな日が続くなら、今よりもっと冬を好きになれるのに。
風がおさまってくれて良かった~。
うすむらさきの夕暮れ。

こんな日が続くなら、今よりもっと冬を好きになれるのに。
今日焼いているうつわは15日(日)に窯出しいたします。
15日(日)、16日(月)は11時から15時までのオープンです。
猫小皿へのお問い合わせを多くいただいています。早い者勝ちですよ(笑)。
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9月末から始まった朝ドラ『スカーレット』。
やっと『陶芸家』というワードが登場するようになりました。
今日の八郎さんの言葉。
「僕は、人の心を動かすような作品をつくりたい。・・・(中略)・・誰かの心を癒したり、励ましたり・・・。」
今年の春、旅先でそういううつわに出会いました。
お昼ごはんをいただいたお店で出された粉引きのカップ。
あたたかな白、すっと手になじむフォルム、そのさりげなくやさしい佇まいに強く心をひかれました。
「○○さんのうつわです。」
と、お店の方が言葉を添えてくださいました。
その方のことは知っていました。
でも、お会いしたことはなく、作品を目にしたのも初めてでした。
そうか、
こういううつわをつくられる方だったんだ・・・。
まじまじとうつわを見つめる私に、一緒だった友人が
「写真撮らないの?」と言い、
後日、その時のことを話した別の友人からも
「写真撮らなかったの?」ときかれたけれど、撮らなかったのではなく、撮れなかったのだと思います。
心のカメラにしっかり収めて、またいつかきっとこのうつわに会いに来ようと決めて帰って来ました。
今年(まだ終わっていないけれど)いちばん、心を動かされたできごとでした。
今でも仕事をしている時、ふいにそのうつわのことが浮かんで来ることがあって、気がついたらろくろを回しながら涙がこぼれていたりします。
つくられた方に、お会いしてみたかった、と思う。
それはもう、けっして叶わないことだけど。
誰かを癒したり励ましたり・・・。
そうできたらすてきだけれど、まだまだいたりないことばかりの私には口に出しては言えないセリフ。
癒したり励ましたりはできなくても、なんとなくそこにある、気がつけばそばにいる、
それだけですごくすごく幸せです。
そろそろ本焼き、終了しそうです。
うつわたちと一緒に、窯の煙突のまわりで焼きじゃがいももおいしく焼き上がっているはず(笑)。