宇宙時間 ソラノトキ

風樹晶・かざきしょう

勝手に趣味ブログ
のんびりしようよ

みらーじゅ 24

2008-12-04 10:06:17 | 小説 ミラージュ
 しばらく歩くと、湖のほとりに出た。
 困った。かなり大きな湖だ。グリシーヌ一人ならグルラディーヌが抱えて飛ぶことも出来るが、今回はレトがいる。
 二人を抱えて飛ぶ・・・、出来ない事もないがその後、体力と魔力が尽きてしまったらおしまいだ。
 船もない。勿論、橋もない。
 こうなったら、時間がかかるのを覚悟で岸伝いに歩くしかない。
 ぐぅ   きゅるるる
 大きな音にグルラディーヌが振り返ると、レトがあさってのほうを向いていた。しかし、
 ぐるるる・・・
 腹の虫は正直だ。何かをくれと力いっぱい主張している。
「そう言えば、お昼ですわね。少し、休みましょうか」
 グリシーヌの視線を追って空を見上げると、太陽が天頂で力強く輝いている。
 そう言えば、どたばたして時間すら忘れていた。
 湖のほとりに三人仲良く座り、それぞれ荷物から食料を取り出す。
コメント
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