宇宙時間 ソラノトキ

風樹晶・かざきしょう

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のんびりしようよ

みらーじゅ 27

2008-12-07 09:52:42 | 小説 ミラージュ
「それにしても、あいつの目的は、何だと思う?」
 もぐもぐと携帯食をかじりながら、レトが言った。
「目的?」
 姉妹の動きが一瞬止まる。そして、
「目的って、どういう事ですの?」
 口の中のものを飲み込み、グリシーヌが言葉を返す。
「どうやら狙われてんの、あんたたちじゃねえの。どういう訳か知らねえけど」
レトの言葉に姉妹が顔を見合わせる。
 そう言えば、心当たりがある。それでも
「それなら、お互い様でしょう。自分に心当たりがないとでも言うわけ?」
 グルラディーヌが小さく反撃をする。
「う~ん。絶対ない、とは言い切れねえけど、どっちかって言うと、お前さんのほうが狙われてるんじゃねえの」
 レトの差した親指の先には、グルラディーヌがいた。確かに、一人で森にいた時に襲われている。
「たまたま、一人になった時を狙ったのかもしれない」
 そう言ってみたものの、自信はない。
「ま、行って見りゃわかるか」
 レトの一言で、その話は一応、終わったようだが、やはり気にはなる。
 ただ、邪魔しかたらというのであれば、下手に手出しをせず放っておけば良いのだ。それを、チョウカをさらい(まだ、そうとは限らないが、多分、確実だろう)、グルラディーヌを襲った。何のために?
コメント
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