「ね、レトは、チョウカのドラグス(呪歌)聞いた事ある?」
グルラディーヌの問いかけに
「あぁ、一度だけな」
レトが答える。
「どらぐす かどうかは分からんが、多分あれがそうだろうな」
その時の事を思い出すように、レトが視線を宙におどらせる。
はっきり言って、それが“どらぐす”か普通の歌か聞き分けなどつかないが、知らない言葉を使った歌をチョウカが歌った途端、空から襲ってきた怪物たちが ポトリ ポトリ と地面に落ち、眠ってしまったのだ。
「それって、こんな感じ?」
一章節ほど歌ってみせたグルラディーヌに
「そう、それだ。その歌」
レトが ぽん と、手を叩いた。
「それは、間違いなくドラグスよ」
グルラディーヌがきっぱり、言い切る。
「はぁ、それって、何語で歌ってんだ?」
「たぶん、精霊語」
「なんで、そんなの知ってんだ?」
「そりゃぁ、チョウカがドラグナーだから・・・・」
「じゃなくて、あんたが何で知ってんのかって事を聞きてーんだけど。こっちのお嬢さんは、お前さんが知り合いに教わったって言ってたけど」
前を歩く姉妹を見比べながら、言うレトに
「うん、まあ、そういうことよね。近所にいたのそういうの詳しい人が。あたし、そこによく入り浸ってたから」
何気ない口調で言うグルラディーヌだが、レトは納得が出来ない。
「おい、普通、親が止めるんじゃねえのか、そんな事やってたら」
「だって、姉姫にはね、家庭教師つけたり色々お稽古事させたりしてたけど。あたしの場合、完全に ほったらかし だったから」
ほったらかし を、思いっきり強調するグルラディーヌ。
「あら、あたくしだって、似たようなものですわ。家庭教師や他の人に任せたまま、何日も親の顔を見ない日がよくありましたもの」
負けじとグリシーヌも言い返す。
その後、レトが口を挟めないほどの、姉妹昔話が炸裂した。
グルラディーヌの問いかけに
「あぁ、一度だけな」
レトが答える。
「どらぐす かどうかは分からんが、多分あれがそうだろうな」
その時の事を思い出すように、レトが視線を宙におどらせる。
はっきり言って、それが“どらぐす”か普通の歌か聞き分けなどつかないが、知らない言葉を使った歌をチョウカが歌った途端、空から襲ってきた怪物たちが ポトリ ポトリ と地面に落ち、眠ってしまったのだ。
「それって、こんな感じ?」
一章節ほど歌ってみせたグルラディーヌに
「そう、それだ。その歌」
レトが ぽん と、手を叩いた。
「それは、間違いなくドラグスよ」
グルラディーヌがきっぱり、言い切る。
「はぁ、それって、何語で歌ってんだ?」
「たぶん、精霊語」
「なんで、そんなの知ってんだ?」
「そりゃぁ、チョウカがドラグナーだから・・・・」
「じゃなくて、あんたが何で知ってんのかって事を聞きてーんだけど。こっちのお嬢さんは、お前さんが知り合いに教わったって言ってたけど」
前を歩く姉妹を見比べながら、言うレトに
「うん、まあ、そういうことよね。近所にいたのそういうの詳しい人が。あたし、そこによく入り浸ってたから」
何気ない口調で言うグルラディーヌだが、レトは納得が出来ない。
「おい、普通、親が止めるんじゃねえのか、そんな事やってたら」
「だって、姉姫にはね、家庭教師つけたり色々お稽古事させたりしてたけど。あたしの場合、完全に ほったらかし だったから」
ほったらかし を、思いっきり強調するグルラディーヌ。
「あら、あたくしだって、似たようなものですわ。家庭教師や他の人に任せたまま、何日も親の顔を見ない日がよくありましたもの」
負けじとグリシーヌも言い返す。
その後、レトが口を挟めないほどの、姉妹昔話が炸裂した。