宇宙時間 ソラノトキ

風樹晶・かざきしょう

勝手に趣味ブログ
のんびりしようよ

みらーじゅ 40

2008-12-25 21:52:52 | 小説 ミラージュ
「・・・・・」
 グルラディーヌがなにやら難しい顔をしている。
「妹姫、どうかしましたの?」
 妹の表情に気づきグリシーヌが声を掛けた。
「うん、さっき転がって行ったの、ぶつかった音が聞こえないんだけど、どこまでいったんだろう?」
 耳に神経を集中するようにこめかみに指を当てる。
「いってみましょうか」
 そういって、更に足をすすめようとするグリシーヌに、
「あ、ちょっと待って『明球輪』」
 手の上の明球より淡い光の玉を作り出し、天上へ放った。
「それじゃ、行こう」
 姉妹が肩を並べて歩き出す。その後をレトが続いた。
 時折、グルラディーヌが明球を作り天上に放る。それが何度続いたろうか、廊下の向こうに薄っすらと淡い光が見えた。
 三人が顔を見合わせる。そして、足が速まる。
 微妙に警戒しながらも、光に惹かれるように、そこへ向かって行った。
 そして、廊下の向こうにあったのは・・・・。
 広い石畳の空間、更にその向こうには、水の空間が広がり奥には巨大な木が枝を広げていた。
コメント
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