児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

子どもたちのストレス

2014-11-24 13:30:40 | 教育相談
子どもも大人も大変です。

 今の時代に生活しているすべての人に大きなストレスが日常的にかかっているといっても過言ではないかもしれません。
 子どもは、学校でもストレスを感じることが多いかもしれません。
 大人の場合は、ストレスをいろいろな方法で、たとえば、おいしいものを食べるとか、何か買い物をするとか、ふだん行かないところに出かけてみるとか、思い切って寝てしまうとか、で解消するあるいは軽減することができると思うのですが、子どもは、大人のようにはストレスを解消できないので、ストレスをため込むことも多いのが現状だと思います。

 それなので、周りの人が子どものストレス状況がどのようになっているか冷静に観察して、それに気づいて、その状況を軽減や解消してあげられるような手立てをすることが大切だと考えています。
 そのようなことが家族の持っている大きな役割であるとも考えられます。
 とりわけ、子どもにとっては、母親の持っている影響力はとても大きいので、母親の子どもへのかかわり方は大きな影響力を持っていると思われます。

 その具体的な方法のことなのですが、子どもの状態を見て、意識的にかかわり、話をていねいに聴いてやることで、こどものストレスを軽減できるよい機会になるように思われます。
 子どもからすれば、そのように対応してくれる親への信頼の気持ちや感謝の気持ちが生まれて、安心感や包まれている感じを得て、精神的に安定し、心の芯がきちんとする。しっかりするようになれると思われます。
 一方、親にとってみれば、ていねいに聴くことをとおして、子どもの心の状態が見えるようになり、子どもに対して、言ってあげられることややってあげられることが多くなると思われます。

 以上のようなことで、良い循環が生まれて、子どもも親も、より良い方向に進んでいくことができると思います。
 循環の存在に気づいて、その循環を良い方向に向けていくために創意や工夫を繰り返していくことが最も大切なことであると考えられます。

 こうすることで、子どもが本来持っている能力や可能性を発揮することができると考えられます。
 具体的な会話の仕方は、聴くこと、共感することの上に、言ってあげるべきことがあれば言ってあげることでよいと思いますが、何よりも大切なのは、耳を傾ける親の姿勢かもしれません。
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アドラーの考え方を活用して

2014-11-03 11:56:20 | 教育相談
 アドラーによれば、子どもの不適応行動には4つの目的があるとしていました。その目的は、①人の注目を集めるため ②自分が強いことを誇示するため ③仕返しや復讐をするため ④無気力の状態を示すため でした。
 今回は、どのようにして子どもを勇気づけるか、その具体的な視点や方法について考えてみたいと思います。

◎勇気づけのための基本的な視点について。
 子どもの言動や行動は、周りの人からの、子どもへの接し方に対する反応として行われていることが大変多いと感じられます。従って、子どもを元気づけ、良い方に向けようとすれば、まず始めに、親や周りの人が子どもへの接し方を振り返って、良いものにすることがとても大切だと考えられます。
 親や周りの人が、子どものことに関心が薄かったり、構ってあげないようなことがあると、子どものやる気は弱くなって不適応行動につながる場合があります。
 また、子どもの悪いところばかりを指摘したり、非難や批判を多くしていると、子どもはやる気を失い不適応を示します。
 大人が子どもへの接し方を点検して、上のような点がないか確認し、ある場合には接し方を変えていくことが大切になると思います。

◎具体的な行動を考える。
(1)良いところをさがす。
 親はともすると、子どもの悪いところを指摘して、直させようとすることが多いと思います。そのやり方がすべて悪いというわけではないのですが、いつもそのようなことをしていると、子どもへの「勇気づけ」にならずに、勇気くじきになってしまうことがあります。どの子もその子なりに良い点(資源、資質・能力)をたくさん持っていますので、ダメ出しではなく、「良い点をたくさん指摘してあげる」ことが良いと思われます。
(2)プロセス(過程)を重視する。
 今の社会では、数字で示される結果等が必要以上に重視されることがあります。子どもは、成長の過程にある存在ですので、結果ばかりでなく、行いの過程もきちんと見てやることが大切と思われます。結果に至る過程の中で、大切なことが行われていた場合には、きちんと見てあげて、認めてやることが大切と思われます。認められることで意欲も高まると考えられます。
(3)協力原理を重視する。
 協力原理の反対に競争原理があると思います。競争の原理を必要以上に重視すると、子どもに気持ち的なゆとりがなくなり、それが重なると、子どもによっては勇気がくじかれてしまう場合があると思われます。子どもの成長過程では、将来、周囲の人と協力していろいろなことを行っていけるように、コミュニケーション能力を高めることが大切です。
そのためにも、子どもが協力してくれたこと、協力できたことを、積極的に認めてあげることが大切と思われます。
(4)失敗も認める。  
 子どもの失敗行動も受容し認めてあげることが大切と思われます。失敗を非難する、特に感情的に非難することで、子どもの繊細な心が傷ついてしまって、勇気がくじけてしまう可能性があります。失敗でも、それはそれとして受け止めてあげて、その後を冷静に子どもとともに考えることが大切と思われます。
(5)聴き上手になる。
 子どもに対して大人は指導者的な立場になることが多く、どうしても話をすることが多くなります。それも大切なことですが、「聴き上手」になって子どもの心の中の感情をきちんと聴きとめてあげることの方がもっと大切と思われます。
 子どもが話すことで、事柄のいきさつをきちんと整理することができたり、気持ち(感情)を表現して、その感情を和らげたり、感情にキチンを向き合うことができたりすると思われます。「聴くこと」は、「話すこと」よりも何倍もの大きな力を持っていることがあります。
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