児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

一学期の活動 続きの3

2024-06-07 08:44:49 | 学校の活動
続きで、5月の活動について記します。
各学年ごとに表記します。

1年生
 前月に続いて適応指導を継続します。生徒の落ち着き状況を全体的に確認します。特に孤立傾向の生徒に着目して観察を続けます。
 チャンス相談を進めます。ふだんの生徒との交流時に、さりげなく声かけをすることを多くしてします。生徒の表現できる場面が多くなれば、心情等の表現も多くなります。そのことで教員の生徒理解も進むことが期待できます。生徒指導でよく言われることは、生徒指導は「生徒理解に始まり、生徒理解に終わる」と言うことです。対象への適切な理解が進まないと適切な指導はできないと思います。
チャンス相談は、何気ないかかわりのことです。掃除のときでも、廊下でのすれ違いの時でも、その他、何かの時に声をかけて表現を促します。表現の中に生徒の実態があります。微妙な+・-の変化を感じ取ることがとても大切と思われます。また、微妙な変化を感じ取れる感受性が教員にとっては一つの武器でとても大切な技術と思います。
またチャンス相談は、生徒の誰かから存在を認めてほしいという承認欲求を満たす行為でもあります。承認欲求が満たされると生徒は安定します。
生徒の特性把握のために、観察も継続的に行います。学習状況、対人関係、自己表現の仕方の特徴、共感性や反対に攻撃性、よいてん、伸ばせると思う点、等、各生徒のイメージを明確化します。特にプラスのリソース(資源・よい点)の発見に努めます。

2年生
 新学年に適応で来たか、各生徒の状態を確認します。
生徒の活動として、できれば、自己の学校生活の充実度を、スケール(尺度)で表す作業をさせてみる等の活動を行います。
自己指導能力、自己統制力(セルフコントロールする力)の向上が課題であることを伝えます。部活と学習活動の両立について考える機会を与えます。また、その方法を少し呼び水的に伝えるのもよいと思います。生徒の特性把握の活動は継続的に行いますが、よさや伸ばす点を伝える活動も日常の中で程よく行い、自己肯定感を育てるようにします。

3年生
 高校の場合には、部活からの切り替えや生活リズムの確立を援助するようにします。進路が決まっていない、決めかねている生徒に必要に応じて個別指導を行います。高校3年生の一学期は、進路に悩みを持つ生徒が多く出やすい時期です。自分の特性や興味関心等が自分でも把握できずに、将来について決めかねる状態になりやすいです。これが続くと学習にも影響が出ますので、個別指導が必要です。できれば短時間でも面接ができるとよいと思います。3年生とってこの時期は一つのポイントです。
全体に対して、進路指導をさらに行うことも必要になるかもしれません。進路指導の各領域の内容を必要に応じて再指導を行います。
※進路指導には6つの内容・領域があります。詳しくは検索していただけると幸いです。
生徒自身が自分の特性を確認できるよう、学年や学級でTST等を実施し、自己の特性理解を促します。
※TSTは自己理解テストともいえるもので、内容や実施法の例もたくさんありますので検索してみてください。
 中学校の場合も、上記の文を参照していただいたりして、モーチベーションの維持・向上を促します。

今回はここまでにします。すでに6月になっていますがここまで投稿させていただいた中で、今からでも参考になる部分があれば追いかけ的に行っていただけるのもよいかと思います。次回は6月の活動について触れてみます。