児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

12月の活動 その2

2024-11-24 08:29:27 | 学校での活動について
今回も12月の活動について続きを投稿してみます。
よろしくお願いいたします。

前回は、学校における12月の活動について、1年生を中心に記してみました。今回は、2年生について触れてみます。
短文のまとめは前回にありますので、それを少し詳しくいろいろな面に関連させて記します。

2年生
 2年生は学校生活の後半になります。そしてこの年末は、後半を充実させることへの意識をきちんと持てるようにすることが大切と思います。1年生と同じことですが、年末の振り返りをきちんとすること、生徒と支援者・教職員で同時に行うことが必要と思います。面接、アンケートその他の活動は1年生と同様でよいと思います。
 これから進路の実現に向けた本格的な生徒の活動を始めさせるように促します。それには現状の把握・理解、自己の特性と課題の明確化が大切になると思います。この点をポイントにしてどのような活動を行うかだと思いますので、それぞれの考え方で工夫をしながら進めていくことでよろしいと思います。
 進路を考えるとなると、現状の社会状況を知ることが必ず必要になりますから、それらに関する情報は日常的に提供していくことが必要です。社会への関心が高まるだけでも効果があると思います。
 2年生の後半は、将来が近づいてきて、漠然とした心の状況、混とんとした心情になりやすいと思いますので、いつもと同じですが、情緒の安定がとても大切と思います。
 安定をもたらすのは、親和的なクラスの状況と、共感的な交流の存在だと思われますので、クラスづくりは引き続き大切と思います。支援者・教職員との共感的な交流も同様に大切だと思います。
 進路実現を強く考えている生徒の中には、次の学年で使う教科書を2年のうちに手に入れて自分で予習等を行い始める生徒もいます。受験の先取りは競争を激化させるので、必ずしも良いこととは思っていないのですが、そのような生徒もいることが現実かと思います。現実も無視せずに、自己の特性を磨く心持ちを育てることができたらよいことと思われます。
 成績不振生徒に対しては、やはり個別指導を行うことが必要です。今年のうちに指導をきちんと行います。指導と言っても。教職員からの一方的な働きかけでは効果は期待できにくいので、相互的な交流、人間関係力で乗り越えるようにすることが大切です。


今回はここまでにさせていただきます。

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12月の活動 その1

2024-11-23 15:59:43 | 学校での活動について
こんにちは。また投稿してみます。見ていただけると幸いです。
今回は、12月が近づいてきましたので、月ごとにやっている各月の活動について、12月を取り上げて投稿してみます。

12月の各学年や学級での活動について、学年ごとに記してみます。

1年
 
 中学ではどうかわかりませんが、高校では、1年生や2年生では、年末に個別生徒面接を行う学校が多くあると思います。 また、行われない学校もあるかもしれませんが、この時期は、やはり一年の振り返りを行うことが大切で必要とも思われます。
 個別面接が行われる学校では、その機会を利用し、行われない学校では、独自にクラス担任と生徒の意見交換を行う機会があった方がよいと思います。この時期の面接はメリットが多いと思います。
 面接の代わりに、各生徒に一年を振り返ってのアンケート調査のようなことを行うのもよいかと思っています。
このページを読んでくださるような教職員の方は、知っている人も多いかもしれません。またよく知らなくても、「構成的グループエンカウンター」と言う言葉を聞いた方もおられるかと思います。これは略称でSGEともいうことがあります。そのSGEの中に、生徒の活動として、「一年間の棚卸」というような名前が付けられた活動があります。関係の本を見ていただければすぐに探せるとは思います。細かいところまで記すわけにはいきませんが、これは、過去一年の自分の心の状態の変化を、上がった下がった等の線で記してみようというものです。上がりの時には、何がどのように作用して上がったのか。下がった時にはその作用ポイントは?、等を文字であらわしてみようということです。
 一言でいえば振り返りを十分に行わせることですね。自分の状況と自分の活動や行動がどのようにマッチングしているかについて自ら考え感じさせるということですね。自己省察の活動と言うことですね。
 この活動や類似の活動で、自分を客観化させてみるということです。自己を客観的にみられることは、生徒が自己理解が自分の力でできるということですね。それは大人に近づいたということです。
 自己の良さや要改善点、活動・行動の成果への影響を自分で理解できることです。ここまでできれば、自己理解も相当進みますので、自己の今後の課題も自分で発見できて明確化することができると思います。
 ここまでできると、自立した生徒と言うことですね。今、別のところで扱っている生徒指導の目標です。年末は自己を振り返る貴重な機会になると思いますので、工夫をして何か活動ができると生徒の成長を促すことができるかと思います。特に高校一年のこの時期の振り返りは2年生以降に大きな影響を与える可能性があると思いますので、何かを実践したいところです。
 別のポイントですが、成績不振の生徒への対応も本当に必要な活動だと思います。年を越えればすぐに学年末になってしまいます。新年のあわただしい動きの中で、成績不振への対応はやりにくい活動です。
 先ほどから振り返りの時期と記しましたが、その振り返りに合わせて、不振への対策も実施できれば良いと思います。学業不振の背景には、複雑な条件が横たわっていて、短時間での解決は難しいかもしれませんが、何も行わないで過ごしてしまうのでは、手遅れになってしまう可能性が高いと思います。留年や中退等にもつながりやすいので、ここがポイントと思っています。
 話がずれますが、このようなときに支援者・教職員からの一方的な指導は効果がないことが多いと思います。カウンセリングでは、相手の意欲や具体的な動きを促すのには、4つの過程があると考えられています。きちんと人間関係がある、その関係の中で相手が自己の心の中を十分に見つめることができる、見つめて自分の感情や思いを表現することができ課題に気づく、課題の克服に向けて具体的に動く。この過程が発動するように持っていければよいと思います。でもすぐにはできませんので、年末は、一つ目と二つ目ができればそれでよいと思います。
 対象の生徒には、また新年になったら話を聞かせてもらう機会を作ろうと思っているよ、程度でよいと思います。この時期に詰めようと思ってもそれは難しいです。支援者が心のゆとりを持ちながら、生徒の事情をくみ取りながら進めるのがよいかと思います。
 思い浮かんだ言葉を記しておきます。「人は、話を聞いてくれる人の話を最終的に聞くようになる」と言う言葉です。心の働きは奥が深いですね。        
 学習のことは、また別の機会にさらに記したいと思っています。


2年
 進路実現に向けた本格的な生徒の活動を始めさせる。自己の特性や社会の状況に目を向かせる活動を行う。
成績不振生徒に対して個別指導または集団での指導を行い、学年末の進級をめざして指導を行う。進路部との連携を図りながら学年の活動の充実を図る。

3年
 前月に引き続き、情緒の安定を図る。受験手続きの確実な実践を促す。進路の決定した生徒は決まらない生徒の援助を行う。相互扶助の雰囲気づくりを行う。着実な学習を促し日々の生活の中で、やれている、伸びているの実感を持たせる。生徒の身近に立って支える活動を行う。



文が長くなりましたので、今回は、ここまでにさせていただきます。2年生と3年生に関しては、短文でポイントだけを記しましたが、なるべく早くにもう少し説明を加えたいと思っています。よろしくお願いいたします。では、また。
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生徒指導の活動3  何をするか

2024-11-12 08:40:30 | 学校での活動について
こんにちは。

生徒指導について、少し間隔が空きましたが再開と言うことにします。

 確認ですが、生徒指導はガイダンス、導く活動であって、生徒への指導と言うことではないことを確認です。ガイダンスは、各種の理論的な裏付けのある活動を行うことです。生徒への指導として日常的な言葉で、こうすべき、これをしてはいけない等の忠告や助言だけが生徒指導ではありません。
 
 自立して、自律した生活、社会人で言えば、自力で生活資金を得て、自律すなわち自分を自分でコントロールしながら生活して行けることを意味しています。生徒では、自分の持っている力を適切な方法で発揮して、自分の計画等に基づいて生活して行ける生徒を育てる活動と言うことです。

 多くの生徒は自立・自律がある程度可能になっていますので、ある意味では、生徒指導の活動は必要ないともいえるかもしれませんが、それでは多くの生徒の一層の成長を促すことはできにくいですので、生徒を成長させる、成長を促す活動は必要になると思います。
 この部分を担当するのが、本質的な意味での生徒指導と言うことになるかと思います。今までの経験主義的な学校では、生徒指導の担当すべき内容は、あいまいなものであり、何をどのように行うかについては、知識を共通理解も不足しているのが現実と思われます。
 そのため、日常的な生徒指導では、生徒の問題が発生したときにのみ、それへの対応として行う活動が生徒指導と考えられてしまって、それ以外のガイダンス的な活動はほぼ行われないというのが現実かと思います。

 進路指導と比較してみると、進路指導は、6つの活動を行うと規定されていて、活動の内容がある程度明示されているのですが、生徒指導は、明示されている項目が少ないです。
 例えば生徒への生活指導、簡単に言えばこれはするな、これをせよ等の内容や、交通指導、生徒会指導、部活指導等はあるのですが、それ以外の活動、本来的なガイダンスと言える活動がはっきりしていないので、生徒指導の活動は、やってもやらなくてもわからない状態になっているので、ガイダンス活動は行われずに、端的に言えば、生徒への口頭での指導、すなわちお説教的な指導や問題が生じたときに罰的な指導を行うことだけに終始しているのではないかと思われます。これらは一定の範囲において必要とも思われる活動ですが、それで自立と自律の生徒を一層育て、自己の能力をさらに育て、意欲的に生活に取り組む生徒を育てているかどうかは疑問が残るように思われます。

 進路指導は、将来の自分の生き方・在り方を指導するのが目的で、将来の生き方という点に焦点が当たっているかもしれませんが、生徒指導は、今の自分の生き方、現在の時間をどのように生きるか、よりよい積極的な生活への取り組みの方法を考えさせたり、よりよい生き方の方法を伝えたりする、総合的な取り組みと言えるかと思います。

 これらの意味から、生徒指導は現在の生活の中で、いつでもどこでも行われる必要のある活動と言ってもよいかと思います。その具体的な内容は、今日的な社会状況、学校状況の中では、生徒にどのような能力を身につけられるように指導するかという課題につながるかと思われます。

 高度で複雑な社会状況の中で、生徒にどのような力をつけさせたら良いか、そのポイントは多岐に渡り、指導の具体的な内容も多くあるように思われています。

 具体的には、対人関係能力を高めること、自己表現能力を高めること、自己の各種の感情への対処の仕方、ストレス対処法、セルフ・コントロール力の高め方等々、多くの事柄が存在するように思われます。
 それらを現実の学校教育の中で、生徒へのガイダンスの活動、導く活動として行うことで、本来的な生徒指導が行われるようになるかと思われます。

 今回は、ここまでにさせていただいて、次回からは、実際に行う必要があると思われる活動について、その内容とその実施法について触れてみたいと思います。良かったらまたみていただけると幸いです。では、また。






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11月の活動 続き 3年生

2024-11-01 17:23:45 | 学校での活動について
 すでに11月になってしまいましたが、11月の、中・高3年生への対応の活動について記してきませんでしたので、ここに記してみます。
 全体的には、1年生と2年生の項目を参照していただけるとよいと思いますが、3年生にはそれなりの特性もありますので、それらの点について、簡単にですが触れてみたいと思います。

 人間には予期不安と言うことがありまして、例えば受験などが近づいてくると、自然に不安が大きくなるというようなことです。組織では、プレゼン等の前になると、食べ物ものどを通らないという方もおられるかもしれません。
 高校3年生の11月は、生徒に寄っては、その予期不安が一番大きくなることがあるということです。時期的に受験が近いが、本当にその時期ではない。いざ受験のころになると覚悟も決まって不安も和らぐことがあるのですが、11月は期間的に微妙な時期です。
 それで、生徒の情緒的な安定を図ることが一番の課題と言うことになると思います。心が安定するのは、理解者が近くにいるとき、わかってくれる人が欲しいということですね。それと、自分と同じような心持になっている人がいて、その人もそのような状態ではあるが、頑張っていることがわかるというような状態だと落ち着くかと思います。
 孤独な中での不安が一番対応しにくい状態だと思います。それで、クラスの中の生徒間の健全な交流があると救われて安定すると思います。ここがこの時期の学級運営のポイントかと思います。支援者のやるべきことは、構成員の精神的な安定を図ることを考えて実行することかと思われます。
 やはり観察は大切です。観察に基づいて支援者が近づいて人的交流を図ること、それを地道に継続することがポイントと思います。面談でも、個別に雑談のできる機会でも、小グループに分けての交流会でもよろしいと思います。

 さらに積極的な場合には、メンタルトレーニングの方法を教えるとかもあると思います。生徒を対象にしたトレーニングの本も出ていると思いますので、読んでみることを進めたいと思います。
 自律訓練法と言う心理学の知見に基づいた練習法もあります。詳細はここでは述べられないので、調べてみていただければと思います。SCの方は各種のリラックス法を知っていると思いますので、個人、あるいはクラスでやり方を教えてもらう機会があるとよいと思います。
 学習に集中できないで悩む生徒も多いと思います。ふらふらとした状態が続く生徒もいると思います。それらの生徒への具体的な対応が必要かもしれません。支援者の経験も生徒にとっては大きな情報です。自己開示して知らせてみることもよいかもしれません。
 いろいろな方法を調べて見たりして、伝える努力を行うのがよいと思います。支援者のそのような思いは必ず相手に伝わります。本当にやってみる価値のあることと思います。

今回はここまでに致します。
また、生徒指導の考え方や技術に戻って次回以降に触れていきたいと思います。
今後もよろしくお願いいたします。では、また。

 


 生徒が予期的な不安を持ちやすいので、面談をまめに行うことや短時間でも気の休まる時間を作る等、情緒の安定を図る活動を行う。自律訓練法の継続やメンタル・トレーニング等を行う。学習に集中できない生徒への対策を行う。ストレス・コーピング・スキルを教えるのもよい。


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