いやはや・・・・京都から無事に戻ってきました!
今回は主人の出張にちんまりと付いていったわけですが(京都で買い物することを算段していた)、
いつもはあまり訪れない場所を よく歩いたな~・・・というのが感想です。
京都記事については後ほどまとめたいと思います!
さて、少し時間を遡ります。
主人の記事にもありますが、義父が徘徊もどき?を始めました。
始めた・・というのは語弊があるな・・・・まずは一回目といったところでしょうか。
先日、お昼前から用事で夫婦共々でかけており、家には義父と卯月の父のみ。
これは日常的なことなので別に珍しくもありません。
朝、パンとジュースを飲んだあと、部屋でおとなしく本を読んでいたはずの義父。
私達が出掛けると同時くらいに 庭先へと出て行ったそうです。
いつも通り、草むしりやらなんやら・・・と思い、卯月父は放置。
これも別段、珍しいことではありません。
しかしお昼になっても帰ってこないので、一応捜しに出る卯月父。
家の周りにいないので 散歩かなあと思う。
卯月父は結構心配性なので何度も捜す。
午後3時半。
再度 義父の名前を呼び、川の方まで捜しにいくが見あたらない。
ちなみに川の堤防を歩くのが義父の散歩スタイル。<以前私が発見した
名前を呼んでも返事が無いときもある<これは自分の仕事を邪魔されたくない為>
川に人影もないので、ちょっと心配になる卯月父。
午後4時頃、私達も帰宅。
私も主人もどうせどこかで草を引っこ抜いているんだろうと、放置。
(疲れていた所為で思考能力もあまりない)
午後6時・・食事の準備を始めた私は・・・外がどんどん暗くなるのをみて義父を捜しに出掛ける。
案の定 家の周りには居らず・・・。
午後7時、主人は消防の用事の為、家を出る。
ご飯の時間には必ず?帰ってきていた義父なのでしばらく待つ。
私は辺りが暗くなった田んぼの畦道と川の堤防を懐中電灯で照らしながら 大声で捜した。
・・・・ヤバイ・・・・居ない
主人に電話するも、「また帰って来るやろ」と呑気な返事。
私は行きそうなところは田んぼか家の庭か川の堤防・・くらいしか知らない。
もしかして本当に川に落ちて流されて居るんじゃ?
懐中電灯で川を捜索、大声で名前を呼びまくる。
見当たらない・・・冷や汗
辺りは真っ暗だし、私だけでは捜索しきれない。
ここで「駐在さん」にお願いするしか方法はないなと覚悟した。
消防にも頼まなくてはならないかも・・・携帯片手に電話しようと思い家へと戻る。
もう一度、納屋の中を見てみようと入った瞬間・・・・
お義父さんがそこにいた・・・
それも憔悴しきっていて、体中に草をつけ、よくよく見てみると裸足。
「お、おとうさん・・・・・帰ってこれたんか・・・・」
どこに行ってたの??という問いかけはあまりに愚問。
もちろん、後ほど聞きましたが、分からない・・・とのこと。
足は泥だらけ、切り傷がチョコチョコ。
「・・・自分でも分からないが暗くなって・・・しばらくして帰らんなんなーと思った」
「家に居ると、死ぬことについて考えてしまうから散歩でもしようかと思った」
「寒くもなんともないけど足の裏が痛いかな」
まとめるとこんな感じのことだけ聞き出せた。
バケツをもってきて、足を洗ってあげ、タオルでごしごしと拭く。
「他に痛いところない?怪我しとらんの?」
「なーん、大丈夫大丈夫、少し足の裏が痛くて歩きにくいだけ」
あまり信用してなかったが、骨折などの類は見当たらないので とにかく風呂場へ直行させシャワーを浴びさせる。
30分ほど自分で頭と体を洗い、着替えもへんてこりんながら済ませた義父。
かれこれ9時間ほどご飯を食べていないのでおなか空いているはず・・と義父の部屋にご飯を運ぶ。
着替え終わった義父を二階へと誘導。
足が少し痛むというのは本当で、びっこをひく感じに見えた。
階段では私が後ろから支え、なんとか上りきった・・その瞬間・・・・
ボタボタ ボタ・・・・・
床に真っ赤な血が・・・。
それはあっというまに血溜まりになった。
のんきにも私は「お義父さん、鼻血?」と聞き、顔を見たが何も出ていない。
じゃあ・・この血どこから?と体を見渡すと ステテコを握り締めている義父の太ももあたりが真っ赤に。
ぎゃあ!!!なんだ??これ!!!
とにかくベッドに腰をかけさせ、握り締めていた手をゆっくり開いてみる。
小指付け根にぱっくりと赤黒い傷が口をあけていた。
その傷を目した私は一瞬クラッとした。
ど、どないなってんねん、これ・・・・深いやん。
まずゆっくり小指を伸ばしてもらう。
本人は「ありゃ?こんな傷どこでついたんやろ・・・」と呑気。
「い、いたくないのん?」
「全然痛くない」
う、うそぉ~・・・
指は繋がっているし、動かすことも出来るから・・と思ったけど、
もしかしたら神経に届いているかもしれん。
手をぐるぐるとティッシュで巻きながら 主人に連絡、その後救急車を呼ぶ。
救急車を呼ぶのにかなり躊躇ったが、卯月父も「呼べ」といったので、思い切った。
義父、その間に何度もティッシュを剥がそうとする。
救急の電話口からは「ギュッと手を包んでおいてください」と言われる。
ティッシュのおかげで少しは止血できたようだけど、そのあいだに床の血を拭き取る。
うーん、かなりの量だな。
救急車はスピーディにやってきた。<当然
そして救急隊員には村の人が混じっていた(笑)。
「おいおい どないしたんや?」
義父、笑いながら対応。
「ちょっとどっかで切ったかもしれんが覚えてない なーん、大したことないと思うがやけど。」
そう、119番通報をしたときも、「アルツハイマーなのでどこで何をしたか全く分かりません」と答えるしかない。
本当に情報0なのだ。
かけつけた主人に救急車へ乗り込んでもらい、私は少ししてから着替えと保険証をもって病院へ駆けつけた。
義父はとても元気で、「靴はどこにおいてきたやろうか」ばかり気にしていた。
もちろん、その時はちゃんと履いているが、徘徊中の靴は結局見つからなかった。
病院側の対応はよく、内科医が救急にいたけれど、すぐに整形外科のお医者さんを金沢から呼びつけてくれた。
神経、血管は無事だが、脂肪層を深く切っているので、4針縫わなくてはならないらしい。
無事、縫合手術?も終わり、帰宅してからご飯を食べ、義父はようやくゆったりとくつろげたようだ。
手についてはあまりよく分からないらしく、 「なんでこんな包帯まいてるんやっけ?」とブツブツ言っていた。
何の目的で、どんな所を通って、散歩に出掛けたか・・・・・情報はほぼゼロ。
靴はどこに脱いできたのか、どこで怪我をしたのか、何故長時間帰ってこなかったのか・・・
まったく理由が分からない。
しかし、家には帰宅できたので「徘徊」と決めつけるのは難しいのかもしれない。
なので「徘徊もどき」とします。
義父は今日も包帯をみつめ「そろそろ包帯をとってもいいんじゃないかな」と勝手な判断を呟いておりました。
病院の診察で医者が包帯をめくって傷口を診ているときにも
「ありゃ?こんなところに糸(もちろん縫合した糸)がついとる、とらんなん」
と手を伸ばし、慌てて私と医者に止められていました。(笑)
おかげさまで傷口は綺麗らしく来週抜糸のようです。
それまで義父が大人しくしていてくれるか・・・・・まったくもって不安です。