映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
〔映画〕007/カジノロワイヤル
2006年 英=チェコ=独=米(広島バルト11にて12月1日鑑賞)
2h24 監督:マーティン・キャンベル
出演:ダニエル・クレイグ エヴァ・グリーン
特に好みというのではないのですが、007シリーズは21作の大半を見ています。多分、これは同居人の影響ではないかと。彼に言わせると同じ007でも、初代ショーン・コネリーが最高なんだそうです。それはさておき、
のめりこまずに軽く眺めていると、このシリーズはなかなか有用な情報をくれます。つまり、世間で「かっこいい」といわれる男性の最大公約数が、主人公ボンドに現れているというわけ。その観点から、ショーン・コネリーとダニエル・クレイグを比較すると、この40年の理想の男像の変り具合が分ります。
一番先に目に付くのは、初代が一分のすきもないカッコよさなのに、六代目はちょいちょいズッコケることです。初めの追っかけっこでは、逃げる相手の完璧さに対して、ボンドは危うくずり落ちそうになったり、もたもたしながら、ナントカかんとかついて行きます。
次に、初代の魅力は、洋服の着こなしのよさで、多分その下にあるだろうスゴイ体は暗示だけ。その代わりに、女性たちが全裸になるのが売り物でした。ところが、今度のボンドは、わざわざそのための?拷問シーンを作ってボディービルで鍛え上げた見事な全身の筋肉を披露します。絶体絶命のピンチなんですが、ボンドは冗談を言うだけの余裕を見せます。
現代の理想の白人男性像は、カッコよさは黒人や女性に譲り、自分を笑いものにするゆとりをもちつつきっちり仕事をし、なおかつ、日々精進して外見の美を保つということなのでしょうか。ヤレヤレ、ご苦労なことでございます。
この映画館「広島バルト11」は、広島駅北口から出る無料バスで10分位。ついでに、駅地下の喫茶「wien」のぜんざいは、この半世紀に食べた中で三指に入る位の美味しさでした。
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「ヤレヤレ、ご苦労なことでございます」ホントこの部分に辿り着いた時笑わさせていただきました。現代の男性も大変ですねぇー。という事は女性の目も益々肥えてきた証拠なのでしょう。
広島のぜんざい美味しそうですね、私も試食したいです。
彼は「史上最大の作戦にちょっと顔を出しております。その時の役柄も007のボンド役の片鱗が窺えます。つまり、イギリス人のユーモア精神です。ボンドのベースは「英国紳士」なのです(但し、英国紳士とは何ぞやと問われると、お付き合いがありませんので、返答に窮してしまいますが)。それが世界に通じると思っているところもイギリス人の精神なのでしょう。ついでに、「モンティ・パイソン」の強烈なシャレもイギリス人独特のユーモア感覚でしょう。
「レッドオクトーバーを追え!」でのショーン・コネリーと「史上最大の作戦」の彼を見比べるの面白いと思います。根底は紳士然なのです。
初代ボンドにも結構情けない部分がありました。「007は殺しの番号」(第1作)で、毒蜘蛛も退治した後、洗面所で反吐を吐いております。
ついつい、長々と書いてしまいました。失礼。
稲みのるさん、なかなかの知識ですね。私の同居人も初期からのファンで、蜘蛛のことは覚えてました。一杯やりながら薀蓄をかたむけ合ったら、延々と続くんじゃないでしょうか?もっとも実現の可能性はほぼ皆無ですが。モンティ・パイソンは私はどうも分らないのです。コメディの国境越えは一般に難しいみたいですね。
フリ-ジアさん、
へぇー、これで「ナカナカの場面」とおっしゃるとは、楚楚としたイメージが崩れ落ちましたよ。
Biancaさんカキコ...やれやれご苦労さまなことで....のダニエルにメロメロになりましたの。
彼は「Jの悲劇」が滅茶素敵で、その前にグイネス・パルトロウと共演した「シルヴィア」で...まぁ主演はもちグイネスで、グイネスに食われてしまっていたダニエルでしたが中々素敵でしたわ。てな訳で彼の大ファンでございます。
ダニエル・クレイグの着こなしはGQとかでも披露しているようですね。さっすがUKのgentleman!!
Brand new Bond の次回作が既に楽しみとなりました。
初めて彼を見たのは今年の2月、スピルバーグの「ミュンヘン」で、雨のロンドンのパブ?、探偵風スタイルでした。何人の中の1人であったにもかかわらず、確かにコートの着こなしのよさが感じられましたわ。
ところで、王妃とclaudiacardinaleさんがメロメロのこのかたは、ゲイにもすごい人気らしいと言う最新情報を聞くと、どちらがどちらの影響を受けてるんでしょうか?と言う疑問が浮かんできます・・・・