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【映画】ヴィヨンの妻

2009年 2h 鑑賞@松江SATY東宝 原作 太宰治
監督 根岸吉太郎 出演 松たか子 浅野忠信

原作者・太宰治は20才の時から読んできた作家である。
だから何よりも、太宰治をスクリーンで見ると言う期待があった。
しかし、この映画はむしろ女性に焦点をあてているかのようだ。
浅野の演じる太宰が、硬くて乱暴で無表情で、かれ本来の柔らかさ、はにかみ、ユーモアが感じられなかった。(NHKの「知る楽」を参考にするもよい、もっと太宰を読み込んでから脚色してほしい)
それに、敗戦直後のこの時期は今では時代もの。「3丁目の夕陽」もそうだが、何だか薄っぺらで表面的で、生き生きしていない。当時もう生れていた私には全く物足りない。この監督はロマンポルノ出身とか。かれの「遠雷」1981と「ひとひらの雪」は、そういえばあまり好きではなかった。肌のあわない監督はいつまでも合わないものだ。

途中2~3回居眠りしたので、見落としたシーンもあり、いずれDVDになったらまた見よう。覚えのために、書いておく。

→「人間失格」 13-12-18
→「パンドラの匣(はこ)」10-11-3

コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (kazukokawamoto)
2009-10-16 13:42:22
以前に、本で読む。面白い奥さん。主人に逢いたさに主人の行きつけの飲み場で働く女性。お見事な行動。普通の奥さんたちは、どうかなと想像しながら読んだように思います。
 
 
 
kazukokawamotoさま (Bianca)
2009-10-16 16:26:09
コメント有難うございます。
本当に、太宰治にああいう面白い奥さんまたは愛人がいれば、死なずにすんだのかも。それに彼女の性質は、幾分か太宰自身にあったのかも。ラストで「生きていれさえすればいいのよ」と言いますが、そんな柔軟で寛容な発想は、奥さんにも愛人にもありませんでした。
 
 
 
Unknown (おキヨ)
2009-10-17 12:28:19
私も故郷出身の作家ということもあり太宰は多少呼んでいますが、太宰本人もその作品もじゅうぶんに表現するにはかなり難しいのではと思います。映画を観ていないのでなんですが。。。太宰を読み込んだ方にとってはその物足りなさ、歯がゆさはよく判りますね。
総体に映画化は期待に背きます。

浅野という俳優はなんとなくすきなんですがねぇ、駄目でしたか。。。

〔ヴィヨンの妻〕はかなり面白く読みましたのでがっかりするような映画は観なくていいかなとおもっています。





 
 
 
おキヨ様 (Bianca)
2009-10-17 12:54:59
そうそう、おキヨ様も太宰も同じ津軽の出でしたね。
太宰を読んでいない人には、ある程度楽しめるかもしれませんが、読んで自分のイメージを作っている人を納得させるのは、難しいと思います。浅野忠信は「かあべえ」では私もよい俳優だなあと思いました。力のある俳優のようです。しかし、所詮、太宰とでは勝負になりません。太宰は自分自身に男女両性の要素を持っていたと思うんです。女性が多いようでもあります。映画では、2人が彼1人を表しているのでしょう。魅力的な部分は奥さんにとられてしまったのかな。
 
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