映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「海街diary」
2015 日本 126分 松江SATY東宝にて6月23日鑑賞 原作 吉田秋生 監督・脚本 是枝裕和
出演 綾瀬はるか 長澤まさみ 夏帆 広瀬すず 大竹しのぶ 樹木希林 リリー・フランキー 風吹ジュン
海辺の古い大きな家に住む4姉妹。15歳から30歳までで、中流のしっかりした家庭と言いたいところだが、親たちは離婚再婚を繰り返し今は遠くにいる。
この4人姉妹は、品があって分別があり、美しい容貌と体を備えている。
またそれぞれに仕事をして自立している。末の娘は中学生だが考え深くスポーツも巧み(サッカーだ)。
彼女らがあまりにも繊細で思慮深いので、女性集団という感じがしない(偏見だろうか)。
末娘は15歳で父の葬式の際に突然3人の姉の存在を知り、招かれて同居することになる。「まるで女子寮の下っ端みたい」と言うシーンがあるが、作者には女子校とか女子寮への思い入れがあるのか。
長女はしっかりもの、次女は奔放、三女は風変わり、という設定はいかにも型どおりであるが……。
四女が「子供のころからいつでも、自分はここにいていいのだろうかと思っていた」と言う。人間の根源的な不安を彼女に託しているようだ。
三女は記憶にない父親を想像するのだが、意外にも自分が父親と趣味を同じくすることを知ったり。
次女は「酒と男が好き」と言って長女に対抗し、長女は奔放で頼りない母親への反発から固い規範的な生き方を選んでいるようだ。長女役の綾瀬はるかは普段は頼りないイメージだが、意外にもこの役がしっくりしていた。普段の方が演技ではないかと思えるほど……。
ロケ地は鎌倉の江ノ電極楽寺駅、古風な生活の良さが描かれ、小津や川端の世界を彷彿とさせる。
終映後の廊下には私より年長らしい女性がどっと繰り出して、女学校の同窓会のようだった。いまどき彼女らの鑑賞に耐える映画はそう多くはないのでは。
2013年のマンガ大賞も受けたというこの原作を、いつか機会があれば読んでみたい。
是枝裕和
→「歩いても歩いても」8-12-15
→「奇跡」 11-9-4
→「空気人形」10-6-2
→「そして父になる」14-7-7
綾瀬はるか
→「あなたへ」14-12-12
長澤まさみ
→「WOOD JOB(ウッジョブ)」14-5-18
→「コクリコ坂から」11-7-20
→「奇跡」11-9-14
→「曲がれ!スプーン」9-11-25
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