マリの朗読と作詞作曲

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ラップで白秋「紺屋のおろく」

2021年09月25日 | 詩の朗読

「紺屋のおろく」は、

北原白秋が少年時代を過ごした

柳川を書いた詩集「思ひ出」の一篇。

合唱曲や長唄になっているようです。

 

 

はじめは普通に朗読するつもりでした。

けれど、

何度も口ずさんでいるうちに

自然とラップになっていました。

で、

ラップで白秋「紺屋のおろく」

 

 

ラップで白秋「紺屋のおろく」

 

紺屋のおろく   北原白秋

にくいあん畜生は紺屋のおろく、

猫を擁えて夕日の濱を

知らぬ顔して、 しゃなしゃなと。

   

にくいあん畜生は筑前絞り、

華奢な指先濃青(こあお)に染めて、

金の指輪もちらちらと。

 

にくいあん畜生が薄情な眼つき、

黒の前掛け、 毛繻子か、セルか、

博多帯締め、からころと。

 

にくいあん畜生と、擁えた猫と、

赤い入り日にふとつまされて

潟に陥って死ねばよい。 

ホンニ、ホンニ・・・

 

 

 

おろくは紺屋の娘ではなく

紺屋の後妻なのです、おそらく。

あるじとは年の離れた仇っぽい若妻。

色街にいた女かもしれません。

その少年は、おろくの色気に

強く惹かれているけれど、

振り向いてなどもらえないと

よくわかっています。

だからこそ

「赤い入日にふとつまされて・・・」、

手の届かぬものに焦がれて死ねばよい、

自分と同じ苦しみを味わうがいい、

とつぶやくのです。   

 



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