○挿絵俳句677a・心音の・透次691a・2024-12-01(日)
○「心音の替りの時計冬籠」(『遠景』2025)(鎌田透次691a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(冬籠・三冬)
stay indoors for the winter
set the clock instead
of your heartbeat / Touji
【作句メモ】:夏籠は安居(あんご)の子季語であるが春籠も秋籠も季語にはない。もはや春夏秋冬に渡って冬籠(ふゆごもり)をしている。
○挿絵俳句676b・木枯や・透次690b・2024-11-30(土)
○「木枯や絵本扉のごと開けて」(『遠景』2024)(→鎌田透次690b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(木枯・初冬)
cold wintry wind-
opening a picture book
like a door / Touji
【作句メモ】:絵本が好きだった。図書館で借りた。古本を買った。そして君は絵本の固い扉をゆっくりと開けて物語に入っていく。
○挿絵俳句676a・いよいよね・透次690a・2024-11-25(月)
○「二人分の涙の重さ冬の梨」(『遠景』2024)(→鎌田透次690a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(冬の梨・三冬)
a winter pear-
the weight of
your and my tears / Touji
【作句メモ】:晩三吉(おくさんきち)という品種の冬の梨。瑞瑞しい冬梨の重さ。そのみずみずしさは二人分の涙の重さ。
○挿絵俳句675b・奥の間の・透次689b・2024-11-23(土)
○「奥の間の冷たさを着る暖炉かな」(『遠景』2024)(→鎌田透次689b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(暖炉・三冬)
in front of the fireplace
wear cold clothes
brought from the back room / Touji
【作句メモ】:暖かい部屋で冷たいシャツを着る。心地よい暖炉の前で奥の部屋から君が持って来た冷たい服を着る。そしてまた暖炉に二人の掌をかざす。
○挿絵俳句675a・山茶花の・透次689a・2024-11-20(水)
○「山茶花の丁字路右に折れて来て」(『遠景』2024)(→鎌田透次689a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(山茶花・初冬)
t-junction with sasanqua
flowers blooming
please turn right there / Touji
【作句メモ】:事前に差し上げた葉書にこちらへの道筋を書いておきました。「咲きつつも山茶花散るにまかせたり」(透次)。