APOSTROPHES アポストロフII

久しぶりにブログを再開しました。

映画 「ある少年の告白」

2020-02-26 12:51:10 | 日記
LGBTの問題はここ10年で随分変化したように思っていました。

アメリカでは全州が同性婚を合法化しましたし、
東京では渋谷区や新宿区他も認め、渋谷区の第一号はニュースにもなった記憶があります。
地方でも横須賀市や小田原市などが婚姻証明書を出しているそうです。

以上のようにかなり寛容になった社会と思っていましたが、この映画の舞台はアメリカ、しかも矯正施設があり、現在も70万人が入っているのには驚きました。
2018年の映画だから直近の状況なのでしょう、

この映画は父親が牧師というのがポイント

「牧師の息子がゲイ」「牧師の息子が宗教上の異端児」と周りの目に慄き、鉄壁の信仰に固まっている父親

とうとう父親の意向で息子は矯正施設に入れられるがその施設が教理を隠蓑にしたひどい施設であった。

主人公のジャレッドはそのいかがわしさがバカバカしくなり、とうとう脱出をする。

「もうフリをして生きない」と覚悟を決める。

最初に理解をしたのは母親であった。
牧師の夫の信仰に同調している雰囲気ではあったがどこかに隙間を感じさせるニコール・キッドマンの演技のうまさ。

ついに息子は母親に救われた。

父親が理解を示すまでの映像は最後までなかったがいずれそうなるだろうという場面が最終画面の以下の会話。

「僕はゲイだ、そして父さんの息子だ」
「僕は努力した。しかし変わらない」
「父さんとは卒直に話してこなかった。話さなかったことがあまりにも多すぎる」
「父さんは周りへの影響ばかり考えている。もう一緒にいられない」
「もし父さんが僕を失いたくなかったら、父さんが変わるしかない」

涙を滲ませながら思い余っていう息子に、

「互いの道が違う。私もフリはできない。」
「お前には最高の人生を送ってほしい」

さらに息子は
「残念だが僕は永遠に変わらない。」

そして父親は最後に、
「努力するよ、必ず」で会話は終わった。

家族がお互いを理解しようとしても認めようとしないならそれは交わることのない平行線。

それで幸せならばそれでいいのだというしかない。

参:この映画はNYタイムス誌に矯正施設の実態を告発、それが反響をよび、本にした主人公の実話の映画であった。



この記事を書き終わってすぐにTwitter画面に移ったらトップに以下の投稿があった。
何という偶然!!! 鳥肌ものですね。

「僕が同じ学校の男子と付き合ったとき、それを知ったクラスメイトの女子が「結婚できないのに付き合う意味あるの?」って嫌味を言ってきて、悔しいけど言い返せずに居たら、それを隣で聞いていた女子の彼氏が「その失礼な発言で俺もお前と結婚する気なくなったから付き合う意味ないね」と言ってくれた。」