中世ヨーロッパで流行ったというボードゲームをプチコン3号で作ってみようと思う。
以下、エイドリアン・セビル著・鍋倉僚介訳『西洋アンティーク・ボードゲーム』(日経ナショナルジオグラフィック社、2021年)より抜粋。
最古の『がちょうのゲー厶』は15世紀のイタリアまでさかのぼる。当時、このゲームを禁じるお触れや法律があったことが、ゲームの流行を示している。禁止されたのは、このゲームがギャンブルで悪名高かったためだ。
現に、16世紀末にフランチェスコ・デ・メディチがスペイン国王フェリペ2世の宮廷にこのゲームを贈った際、フェリペ2世に仕える道化師ゴンザリージョからフランチェスコに、次のような非難めいた手紙が送られている。
「いまいましくも、貴君が遣わしたルイス・ドバーラは、2個のサイコ 口を使って遊ぶ『がちょうのゲーム』なる悪魔的なゲームを携えてやってきました。このトスカーナのゲーム、願わくはこれを作りし者が火あぶりにならんことを。王子と王女とルイス・トリスタンを相手に、私は40スクードも負けてしまったのです」