[14.23] 連合軍プレイヤーは、第1ターンのいずれかの自軍攻撃フェイズにおいて、フランス軍による攻撃を2回実施しなければならない。
この不可解なルールについて考えてみたい。参考文献はリデル・ハート『第一次世界大戦 上』。
「1870年の敗北(引用者註:普仏戦争のこと)以来フランス軍総司令部は、緒戦においては国境要塞による防御戦、次には大反撃に出て勝利を収めるという段取りを計画していた。大要塞網が設けられ、侵入軍をいったん流入させておいて逆襲に転ずるためにトルエ・ド・シャルムのようなすき間が残してあった。」
うん、ここまでは分かる。
「しかし1914年に先立つ10年間に、新しい考えをもった流派が出現した。彼らは、攻撃こそフランス人の性格と伝統に合ったものであって、機動性と速射性にすぐれた野砲が戦術的にそれを可能にしており、戦略的にはロシア、英国との同盟がそれを可能にしている、と論じた。」
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「彼らは1870年の教訓を忘れて、気力は弾丸よりも強いと妄想したのである。よく引用されるナポレオンの教訓、『精神力と物量の力の比は3対1である』の一語が、これには大いに責任があ る。この言葉が軍人たちに、精神力と物量の間に区別があるように思い込ませているのだが、実際は両者は互いに依存しあっているものなのである。」
相変わらず、ブラック企業の社長が言いそうなセリフだ。
(註:ブログ主はウォーゲーム上でナポレオンにはいつもさんざんな目にあわされているのである。)
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