わけししょうロケ【愛媛】Matsuyama Ehime

日常から非日常まで、独特な人生の渡り方。不安定な安定の求め方。非正規上等、「いざ」という時のためにも。

愛媛県松山市萱町商店街「武田商店」「タカハシ鮮魚」【わけししょうロケ】大漁旗を上げい!

2020年06月01日 | 食材調達

「疫病」という響きは和気入道の世代では、歴史の教科書中で使われていた、すでにとおいとおい過去のものであったように思います。世代的には狂犬病が辛うじてかすったかなあ、幼少の頃にはご当地お四国でも野犬がいたようですし。テレビでは天然痘の撲滅についてCMをやってました、アフリカの子どもの絵が映ってましたかねえ。

注射が嫌いで、インフルエンザ予防接種も小学生後半くらいから受けなかったような。これも今となってはB型肝炎対策になっていたと。なにしろ、注射針を交換せずに次から次と打つわけでして、子どもながらなんか腑に落ちない感がありました。

新型肺炎(SARS)が中国で発生したときはすでに帰国しておりましたので、事なきを得たのですが。野生動物を食べる文化などが発症に影響したとかなんとか。たしかに野生も食べるのですが、供給量と価格を考えると、蛇などの多くの動物はすでに養殖ものではないかな、と思います。たしか、あのときも使い捨てマスクが店頭から消えたというか、中国の人が日本国内で買いまくっていたような記憶もあります。

過去の思い出か対岸の火事でしかなかった疫病が世界規模で我々に襲いかかってこようとは。しかも現在進行形なのであります。中国での春節直前に大騒ぎになりましたが、実はすでに日本でも伝播されていたとの憶測もありますよね。まあ、経緯などの検証はどっかに任せておけばいいのでありまして。我々下賤の者どもは、如何に向き合って身を処していけばいいのか、が重要なわけです。

「不要不急」な外出はせず、stay home 。しかも学校の春休み、さらにはゴールデンウィーク期間を呑み込んだので、観光・イベント・飲食など、多くの産業に致命傷を与えたといっても過言ではありますまい。都市部では庶民の生活にも大きな影響があったといえましょうか。住みにくさが如実に顕れますからねえ。

和気殿が住んでる四国愛媛松山和気でありますが、日常はきわめてのんびりしてる感がありまして、それまでと特段の変化は感じられません。使い捨てマスクがないとか、レトルトのパスタソースがスーパーに並んでないとか、ホテルが空いてるとか、ガソリンが安くなったなど、全国的な傾向はあるにはありました。メディアからの情報からも有用なものをチョイスして地元であやかれないか、サーチしたのであります。

ガソリンが安くなったことは遠出に最適なのではありますが、県境を突破することには躊躇せざるをえず、これはパス。海外は言うに及ばず、国内も、愛媛県内についても感染の影におびえてしまうのであります。

 

 




ゴールデンウイーク中の唯一実行したといえる娯楽が「釣り」であります。和気海岸は過去には数々の栄光を誇った釣りスポットでありましたが、昨今は全然人気がない閑散としたさみしい波止場と化しています。本当に魚影が薄くなりましたねえ。びっくりするくらいです。朝鮮ゴカイを500円ほど買い込んで、カレイでも釣れないかなあ、と投げ竿2本を出してみたのですが、磯ベラ1匹にて納竿。オープンエアーと生産活動が大陸で止まってた影響か、雲が切れたら空がめちゃくちゃ碧い。それを満喫したということで是とします。

でもって、和気宅のステイホーム期間は専ら食べ呑みに勤しんだ印象です。まあ、遠出を伴わないので時間に余裕がありますし、ネット上でのレシピ情報も豊富で、一流のやり方も溢れています。さらには、コロナの影響で生鮮食料品がダブついて、モノによってはお安く入手できる可能性があるとの情報が。

 


 

ここんとこ、完全にノリは漁師になった気分な和気入道。これまで気に入ってた漁場は愛南町の直産市や八幡浜の市場でありましたが、前述のとおり遠出は基本しません。近場で大物を狙う気分であります。ここのところ通い詰めてるのは松山市萱町商店街の2か所のポイントであります。

 

長年親しまれている「武田商店」でございます。八百屋というか万事屋というか、昔ながらの食料品店です。しかし、ここの魚介は相当マニアックなチョイスであり、巷の数寄者を唸らせているのであります。というか唸ることがよくあります。この手のお店の魚コーナーはなかなか手薄でウイークポイントという場合が多いのですが、ここは違いますよ。種類も豊富でお値段も手ごろで少量パックも多い。たまに台車で魚が店内に運ばれてくると、ちょっとした人だかりができて殺気に満ちた空気が流れるのであります。これまでの戦利品はこのブログやwakenyuudoのInstagramに度々登場しております。ざっと思い出してみますと、「アカエイ(刺身用)」「キングサーモン(刺身用)」「オニオコゼの肝(何匹分入ってんの?)」「鰆の炙り(刺身用)」「ヒラメのアラ(皮を含む)」などなど。特徴としては刺身用の表示がパックに貼られていて、判りやすい。魚卵や内臓、捨てられてしまう部位の取り扱いがけっこうあったりして、珍味なのがgetできる場合があります。白身魚の短冊については中骨の掃除や皮引きが必要な場合がありますので、ご注意ください。買ったことないですけど、開いた生のウナギなんかもあって、いつかは白焼きでもやってみたいところです。なお、近年整備された駐車場があります。萱町商店街のネックが解決されたともいえますので、利用しやすくなったといえます。

 

 

そして、ここんとこ毎週皆勤といえるのが、カタカナ表記のタカハシ鮮魚であります。大将から名刺を渡されるほどの愛顧ぶりでして、目利きの大将が揃えた中からさらによりすぐる快感に酔っているのであります。ここの品揃えも食通を唸らせるに充分な破壊力を持っています。

ホントに狭い店内ではあるのですが、生簀には活かした魚介、ケースには〆た丸に刺身用短冊に加工品などが並びます。さらには足元にも貝だのイカなど並んでおります。

 



完全に漁師の気分、というか競り人になりきってしまいます。スーパーマーケットでは2000円も魚に突っ込んだら買い過ぎかなあ、とかってなるのに、萱町商店街では5000円でも惜しくない! というか、ブッこむことに恐れない! ことにしています。ただ、なるべく連日の来訪はしないことを努力目標としております。

場所柄、金額に糸目をつけない旦那女将衆が集まってる感があります。和気入道も仲間に入れてくれー、ってことで。さらにお店系が仕入れに使ってるのもほぼ間違いない、というか使うでしょ、的なウリでやっていると拝されます。

 





魚屋さんって、実は一般庶民に敷居が高いですよね。生臭いとか、床がウエッティとか、値段が分かりにくいとか、コミュニケーションが面倒くさいとか、買って帰っても捌けない、とかかな。慣れとか知識とかが多少ないと、確かにおっかなびっくりな面はあるでしょう。でも、ここはね心配しなくても大丈夫。勇気をもって飛び込んでみましょう。なんでも最初は勉強ですし。わからないことはしっかり聞いてもらって、家でできない下ごしらえはお願いしましょう。真鯛を丸で買って、兜割りはお願いしましたよ。パックばかりのスーパーマーケットの鮮魚売り場では味わえない醍醐味を体験できると思いますよお。

 

それでは、HOME STAY期の萱町での漁であがった獲物の数々が以下のように展開されました。完全に備忘録でありまして、恐縮であります。

 

まずは「鯛づくし」。桜鯛と称される春の真鯛。実は繁殖期に入ってしまうと身が痩せ始めるので、その直前までが旬という考え方もあれば、鯛子や白子を楽しむのがいい、という向きもあります。このときは店内を物色中に大将から声をかけてもらいました。まだギリギリいけると、目を利かして競り落としたとのこと。かなり大物だけど、この値段でいいから、どうですか? と。和気宅用には大物すぎかな、と思いながらも提示されたサプライズプライスに、GOサイン。三枚におろしてもらって、頭は半割り、中骨、カマ、肝、卵、皮ももらって帰ります、というか黙っていてもちゃんと入れてくれますよ。

でもって、こんな感じで供されました。愛媛の鯛は養殖で有名ですが、いい天然物の刺身は異次元の旨さなのであります。ブリブリ感が半端でない。肝と鯛子は兜煮で。カマは塩焼き。「鯛飯」なるものが愛媛の名物料理なんでありますが。2系統の作りこみがありまして、いわゆる炊き込みご飯的な松山・北条鯛飯と、白飯に刺身を乗せて甘系のたれをかける宇和島鯛飯。どっちにしようかちょっと考えて、閃きました。合体させちまえ! という和気の中ではコペルニクス的発想。そう、松山に宇和島を乗せてしまいました。ぜひぜひ、お試しあれ。「和気鯛飯」って名乗れないかなあ、と。美味しいに決まってますでしょ。

一度で食いきれない分は冷蔵後、洋食っぽくしていただきました。ポワレ? ですかね。マドンナアウスレーゼと共に。

 

かくして、大人買いに火がつきまして、「美味しいものをちょっとずつ」というポリシーを降ろしました。

 

大量のナマコ。何人前あんだろ。完全にお店の仕込みの量。右は赤貝。

 

タイラギ。刺身醤油で食した後に、カルパッチョにしてしまいました。

 



この日はハマグリ、たぶん500グラム以上かな。筍との炊合せ、さらにパスタでいただき。

 

 



ウマヅラハギがお安いと。結局生きたのと捌いたのと計5枚お買い上げ。明らかに買いすぎか。肝も卵もありがたくいただきます。刺身の肝あえは絶品。

 


生のタコ、すでに刺身にひいてもらったやつを皿に盛り。まだ、色が変わっている状態。新鮮そのもの。吸盤、うまいっすよ。

 





極めつけはこちら、1度ならず日を置いて2度にわたるアオリ祭り。1.76kgと2.02kgもの。エンペラもゲソもお刺身で。煮つけに唐揚げ、塩辛も作りました。身は冷凍しても味が落ちないので、小分けにして欲しいときにお刺身が食べられます。恐らくですが、昨今の状況で飲食店が買い付けない分、我々にもまわってくるんじゃないかなあ。しかも驚愕のプライス(自己評価)よ。

 










上にも書きましたが、武田商店でオコゼの肝のみ、パックで売ってたので、購入。それでは飽き足らず、タカハシ鮮魚で生きたのを2匹。さらに活アコウも。なんか順番が逆ですが。愛媛(だけじゃないけど)の海産を堪能しているとしか言いようがない。すでに依存症レベルか。

 

これら以外にもシジミ500gとか、石鯛・シマアジ・イサキとかマグロとか買ったと思います。漏れたのは買いなおしの上!、掲載していきたいとおもいます。

 

 

 



コメントを投稿