この所の最終日は何れもずーっと「山下 vs. 岩井姉妹」のどちらかという構図で、毎回顔ぶれが変わらなくってやや食傷気味であった。今回は山下の調子が上がらず、流行りの「多様性」が尊重された戦いとなっていたのは喜ばしいことである。トップは14アンダーの岩井明愛で、追いかけるのは申ジエとサイ・ペイインのベテラン勢だ。菊地絵理香が終わり3連続バーディーの12アンダーで久々にクラブハウス・リーダーになり、インタビューを見る限りでは非常にご満悦であった。他にも笠りつ子や・稲見萌寧など、しばらくテレビには写って来なかった実力選手が意外と頑張って上位を賑わしているのは楽しめたし面白い現象である。
それ以外では吉田優利・濵田茉優・菅沼菜々・小祝さくら・ウーチャイエンなどが11アンダー4位タイで並んでいて、今好調な選手がやっぱり来たなという印象である。山下美夢有は岩井千怜・佐藤心結などと並んで10アンダー10位で終わった。最終日最終組でスタートした彼女にしてみればもっと伸ばせたとの思いがあったのだろう。来週はお休みだそうだから、ここは実家でゆっくりリフレッシュして、しっかり後半戦に備えてもらいたい。私の応援している「河本結」がようやく戻ってきて23位タイに入ったのは密かな朗報である。金澤志奈こと「ちょっとらしからぬお姉さんゴルファー」は41位タイとちょっと振るわなかったが相変わらずお上品なプレー振りでファンを悩殺していた。私の最近の注目度「ナンバーワン飛ばし屋」神谷そらは技術も高いことを証明して49位タイと頑張っていたが、本人的にはやや不満かも。残念ながら予選を通らなかった選手には、三ヶ島かな・桜井心那・尾関彩美悠・永井花奈・松森彩夏・小野祐夢・新垣比菜・・川崎春花などがいた。なお、もう一人の注目株の飛ばし屋「竹田麗央」とSN氏お気に入りに「阿部未悠」は棄権である。
余談だが、何故最近の女子選手の名前はこうも「日本語に変換できない」自分勝手なキラキラネームをつけるのだろうか。子供はなんて名前が付けられたか知る由も無いのであるから、すべての責任は両親と戸籍担当者にあるのは明らかだ。例えば山下美夢有なんて、どう考えたって「みゆう」と読めないではないか?。どうしても「みゆう」と付けたかったら、「みゆう」とキーに入力して変換された漢字の候補から好きな名前を選べばいいのだ。なんでもかんでも「子」をつけた世代とは時代が違うのは分かるとしても、少なくとも「黙って読める」名前にするのが人様への礼儀である。それもこれも漢字という「文字の持つ意味」と、日本語での読み方の「話し言葉としての意味」の両方を使い分けている我々に、問題があるのだがまあいいとしよう。しかし岩井千怜の「ちさと」なんて読み方、彼女を呼ぶ時以外には日本中の誰も知らない読み方である。もう個人の名前は「マイナンバー」一本にして誰でも明確に間違いなく読めて同じ名前も無くし、「これ、なんて呼べばいいんですか?」なんて不躾な事を聞かなくていいような社会に変えてもらえないだろうか?。これ、私の悲願である。
ちょっと脇道に逸れたが実は今、このブログは録画で見ている途中で書き始めているので、まさに岩井明愛に申ジエが追い付いたシーンを見たばかりなのだ(マイナンバーなどくっちゃべっている場合ではない!)。岩井は優勝争いの経験が少ないせいか終盤になるとバタバタして来てティーショットがフェアウェイ行かずラフに沈んで思った所に運べず、「アイアンの切れ」も悪くなっていたのは仕方ないかな?と思う。特に優勝争いの相手は「申ジエ」を始めとして百戦錬磨のツワモノ揃いであり、メンタルで崩れるなんてことは金輪際有り得ないハゲタカのような連中なのだ。彼女等が優勝出来ないのは「技術と少しばかりの運」が足りないだけなのである。その点、岩井明愛の「緊張感」はテレビを見ている視聴者にもありありと伝わって来て顔の表情がこわばっており、能面のような無表情になってまるで「土気色した死人」のようだったのにはビックリである。
比べて申ジエの方は水を得た魚ように生き生きとしてプレーオフが決まった時の「よーし行くぞ!」という臨戦モードの表情は当に、体中のエネルギーのボルテージが極限まで上がっていて「今や遅し」と待ち構えている状態であった。案の定プレーオフの最初のティーオフで申ジエはフェアウェーに会心の当たりを飛ばしたのに比べ、岩井明愛は弱々しいボールで何とか「フェアウェイに置きに行っていた」のが対照的である。二人の飛距離の差は2、30ヤードはあると思うので、多少曲がったとしてもここは思いっきり飛ばしてアドバンテージを活かすべきだった。弱気で置きにいった時点で、勝負は既に付いていたと言える。まあ、例えて言うならば巌流島で武蔵が佐々木小次郎に「お前は負けている!」と言った心境と同じであろうか?
ゴルフにおける「メンタルの強さ」とは、「コノヤロー!」とか「何クソ!」とか自分にカツを入れる「根性注入棒的」空元気を発揮することではなく、自分の持っている力を全て出し切って、本来の実力通りの結果を引き出す「明鏡止水の境地」を言う(ホントか?)。まあ、そんなんじゃ判んないよ!と言うのであれば、要するに「平常心」ということになるだろうか(なんのこっちゃ!)。つまり自分の世界に没入していて所謂「ゾーン」に入っている状態とでも言えよう。申ジエが第3打であわやイーグルかと思うようなスーパーショットを見せて「ピン下1.5m」にピタッと付けたのに対して、岩井明愛はせっかくフェアウェイから打ったのに3ウッドを振ってグリーン脇の深いラフに捕まり、そこからのアプローチがグリーン奥まで転がってしまい、万事休す!となった。
ファンからすれば「何やってんだよ!」と怒鳴りたくなるような無様な試合振りで「負けるべく」して負けてしまったのは返す返すも残念である。申ジエはこれで通算28勝となり、永久シードまであと「2つ」となった。今回勝ったことで今季2勝と複数回優勝もできてまだまだ残りも半分あることだし、少なくとも来年には念願の30勝に到達しそうで凄い事である(もしかしたら今季中に達成しちゃうかも・・・!)。肘を手術して体に不安がなくなったので心技体がいっそう充実し、試合の駆け引きも熟知しているとなれば岩井明愛程度のヒヨッコは「赤子の手を撚る」よりも簡単・・・とは言わないまでも、然程難しいことではないのだろう。
試合はプレーオフで決着が付いたがこれが「武士の世界の真剣勝負」であったならば、互いの実力の差は「歴然だ」と私は見た(偉そうに言うな!)。申ジエには「さ〜すがぁ!」と称賛を送り、岩井明愛には「君はまだ若いんだから、次頑張れば良いんだよ!」と慰めよう。で、次が無い私はどうすれば良いもだろうか・・・(知るか!)
皆様方、こんなバカは放っといて、全米プロの「古江彩佳選手」の応援を宜しくお願いします!。今夜ですよ〜。
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