明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

日本政治の失敗と再生(2)日本経済の失速と中国のゼロコロナ政策の思惑

2022-11-18 12:49:42 | ニュース

ロシアのウクライナ侵攻以来、急激な円安で小麦その他の輸入原材料が高騰し、歯止めがかからない現状だ。元々石油ガスを輸入に頼っている日本では、これからの冬到来時期が正念場と言える。政府は電気代を補助するなど必死だが、消費の大元である食料品が軒並み値上げラッシュで、家計がじわじわ苦しくなっている。私はいつもマミーマートで食料品を買っているが、こないだビールが500ml缶128円もしているのにはびっくりした。ちょっと前までは確か110円位だと思ってたので、とうとう来たか、と身が引き締まるね。

値上げラッシュはまだまだこれからも続くらしいが、この経済失速は一人日本だけの現象ではない。英国は勿論、EUもアメリカもインフレが加速して、政権が危ないところも出始めている。何故こんなにも景気が悪くなったのかというと、コロナの影響に加えて「ウクライナ問題」が世界の景気をは押し下げているからだ。だが経済の専門家が言うのには、それらにも増して「中国の停滞」が大きく影響しているとのことだ。

中国は今までは豊富な「低賃金労働力」をバックに、世界の製造業を一手に引き受けていると言っても過言ではなかった。それが「GDPの伸び」と共に徐々に輸出に頼った経済から内需拡大へ軸足を移し始め、科学技術大国の実力と世界第二位の経済力で、押しも押されぬ「ユーラシアの盟主」の地位を盤石なものとした・・・かに見えた。しかし習近平は恐ろしく慎重である(と思う)。

中国は今、ロシアとヨーロッパ・アメリカとの対立の中間にいて「漁夫の利」を得られる立場にいる。これから世界が2つに分断されようとしている情勢の中、どちらの側からも頼りにされる「圧倒的存在」になりつつあるのだ。インドも中立を保っているが、影響力の点でまだまだ中国には及ばない。ここで一気に世界の主導権を握り、世界経済への影響力を不動のものできるチャンスだと考えるが普通ではないだろうか。ところが習近平は不思議なことに、頑なに意味のない「ゼロコロナ政策」を取り続け、国民からの不満が爆発しそうな状況なのに、一向にやめようとはしないのだ。何故なんだろう?

そこが習近平の凄いところだと私は深読みした(コロナを利用して皇帝になろうとしている、とも言われているが)。つまり、わざとゼロコロナ政策を続けて本来あるべき経済発展を「意図的に潰し」、世界が失速するのに歩調を合わせて、自国の経済も「伸びないように」コントロールしているんじゃないか?、というのが「深読みの裏の意図」である。本当はこの不況を「踏み台」にして、自国の経済力をフル活動して世界を席巻しようと計算するのが普通だが、そこは習近平の策士らしいところであり、なるべく「目立たないように目立たないように」じっとしている、としか思えないのだ。

それは、世界の「覇権国アメリカ」が来たるべき「金融崩壊」で英国やEUを道連れに沈没した時に、その「旺盛な消費力」が経済復興の牽引役として期待されるんじゃないか、というのを「恐れている」ようにも思えるのである。世界が消費力を落としている時に、独り中国だけが「買いまくる」というのはリスクが大き過ぎるのだ。むしろ習近平のやり方は「隠然支配」である。今のアメリカのように「基軸通貨ドル」に支えられた金融と「圧倒的」なテクノロジーと、その資金で作り上げた「世界一の武力」で世界を支配するのではなく、あくまで「2番手」を維持しながら、実質的には金融もテクノロジーも世界トップを維持していて、なおかつ支配のコスト(=軍事力)は安く抑える安価な方法だ。

これが「中国習近平の頭の中」ではないか?、と私は見た。その近未来図が現実となった時、はたして日本はどんな立ち位置を取るのであろうか?

私は「親分」中国の右腕になってはいるが、政治的には「出しゃばらず」、皆んなと仲良くして「頭脳や技術」は一目置かれる立場を保ちながら、清潔で「礼儀」を重んじる市民と優雅な「歴史と文化」を持つ皆に尊敬される国、そして医療や介護の分野で世界をリードするような国、そんな日本になって欲しいと思っている(ちょっと欲張りかも)。

つまり、いつまでもアメリカにくっついて「中国と対決する」のではなく、もうそろそろ本来の「島国らしく」、経済一本・中立の立場で「発展的に付き合って」も良いんじゃないだろうか?。日中会談の場をニュースでチラッと見たが、「満面の笑み」を浮かべて手を差し伸べた岸田首相に対して、一応笑顔で握手したが「すぐにカメラの方を向いて」やんわり距離を置いた周主席。二人の力の差を見せつけられた気もするが、まあいいだろう。もう昔の日本と中国のような関係では無い。ここ10年で彼我の差は逆転して、「経済力・国力・勢い」の差はとっくに歴然としているのだ。そう思うと、ここは一歩引いて相手を立てたのは岸田首相の「外交で培った肌感覚」なんだろうか。岸田首相の「弱腰」が逆に功を奏したとも言える(そんなんじゃ困るんだけど)。まあ、話の中身はもうちょっと「経済の連携でお互い発展しよう」という具体的・意欲的な会話を中心にして欲しかったが、しょうがない。怪我無く次の首相にバトンタッチしてくれれば、「まあまあ良し」としたい。

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以上、私の考えた「世界の戦国時代を生き抜く」方法である(勢力図が大きく変わろうとしている)。まあ、私が柏の6畳一間のアパートで独り「世界の動向」を考えたって全く意味が無いわけだが、とにかく「考える」のは自由である。そして今の時代はブログに発表することだって出来るのだ。現代テクノロジーの進歩である(それに無料!)。これを活用しない手は無いだろう。後期高齢者目前の私にとっては、この記事がどれくらいの「PV」を取るか、コーヒーを飲みながらドキドキして見るのが「唯一の楽しみ」なのだ。

それで、ここまで読んでくれた人には厚かましいお願いだが、出来れば「いいね」を押してくれると嬉しいんですけど・・・(老人のささやかな承認欲求です)。


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