先日コメントを頂いた方から 2月22日のサイエンスZeroで
温存手術で変形してしまった胸を元の形に戻す治療のことが
放映されていたそうです。調べてみると去年の12月の
再放送だったのですね。
ASC細胞はご存知の方も多いかと思いますが
私の患者さんにも 形の変わってしまったことに
悩んでいる方もいらっしゃいます
5年後には保険適用も夢ではない治療のようです
ご存知の無い方は ぜひご覧ください
動画も興味深いです
その驚異的手術の秘密は、脂肪に潜むスーパー細胞ASC--------------------------------------------------------------------------------
鳥取大学では、厚労省の認可「人幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」の承認を受け人への臨床研究をスタートさせ、全国から5人の女性が、希望を託しました。
この5人の女性の1人は、乳がんを患い温存手術を行いましたが、胸元の形が窪んでかなり変形してしまいました。脂肪細胞を注入しても多くの場合、細胞が死滅しまた元の胸元の形になってしまのですが、皮下脂肪から抽出したASC細胞を培養して注入したところ、完全に元の状態に戻ったというのです。
手術では、ASC細胞と脂肪を混ぜて胸のへこみに注入しますが、注入された脂肪は異物と判断されマクロファージによって攻撃されてしまいます。
ここで、ASC細胞が登場して、2つの驚異的働きをします。
マクロファージに攻撃されるとASC細胞がサイトカインという物質を放出するのです。そうすると、サイトカインを受け取ったマクロファージは攻撃をやめるのです。
そればかりではありません。
注入した場所には血管がないため酸素も栄養も届かず、このままでは脂肪細胞は死んでしまいます。そこで、ASC細胞はは血管新生因子というたんぱく質を放出します。すると、ASC細胞がある場所をめがけて血管が伸びてくるのです。
こうして酸素や栄養が送られ注入された脂肪細胞が生き延びられるので、乳房が元の状態に戻ったのです。
手術を受けた5人共同様の結果が出ているそうです。この乳房再建法は、現在安全性を確認中で、5年後の保険適用を目指しているそうです。
詳しくは
サイエンスZEROの動画でご覧ください
何故だか広告の後に番組が始まるのですが ご了承ください
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